それは突然でした。
土曜日に取引先からの連絡があり、
急遽、日曜日、来てほしいとのこと。
困ったな・・・。
仕方ないので、上司に相談。
「専務、急な話なので
断ってもいいですか?」
「クリスちゃ~ん、頼むよ~」
「大口のお得意様だからさあ」
「え~明日は、スーさんと
一緒に釣りなんだよなあ」
「スーとかいう、爺さんはいいから」
「ふ~~~ん」
「わかった、わかった」
「特別手当と特別休暇を出すよ」
「了解です」
「じゃあ、朝イチで行ってきます」
自分、とっても物わかりの良い社員。
そんな訳で、急遽、HND⇒ITMで緊急出張。
朝5時前には自宅を出て、
まだ薄暗い羽田空港に来ました。
DPラウンジ北に入ると、
まんえん防止期間ということで、
白装束
のビールサーバーたち。
ま、空港までは車だし、
日帰りなので、お酒はNG。
目覚まし代わりに、
お茶とコーヒーをいただきます。
のばら様、今朝は、
こんな感じのネクタイにしました。
某取引先の女性に頂いたモノです。
(笑)
さすがのITM線も、休日は、
ワンエメの大名行列ありませんでした。
それどころかですね、
ガラガラ・・・。
自分は、安定の後方普通席。
767の50D、最後方です。
担当のCAさんは、
※画像はイメージです
すずちゃん、でした。
普段は、短期集中決戦で、
大忙しのITM線も、がら空きなので、
CAさんも余裕あります。
すずちゃんがかまってくれました。
「クリス様、今日はお仕事ですか❓」
ま、スーツにネクタイなので、
見れば仕事って分かりますよね。
「うん、昨日、急に呼びつけられてね」
「えそうなんですか」
「私も、このフライト急に決まったんです」
「ホントはオフだったんですけど」
「そうなんだ」
「でも、急に呼びつけられて良かった」
「そうなんですね」
「だってさ、すずちゃんに逢えたから」
「私も、なんか運命感じました」
出逢いは突然に、
だけどこれは奇跡なんかじゃなくて、
もしかすると、必然なのかも。
(殴打)
※画像はイメージです
見つめあう2人。
でも、こういう時に限って、
あっという間に時間は過ぎます。
このまま、ニューヨークまで、
飛んでくれればイイのに、
と思いますが、それは無理です。
(大爆笑)
ITMにランディング。
後方普通席なので、降機は一番最後、
近くにお客さんもいないので、
すずちゃんが、ささっと近寄ってきます。
※画像はイメージです
「今日はありがとうございました💖」
「こちらこそありがとう」
「実は、今日は憂鬱だったんです」
「そうなんだ」
「急にお仕事が入って」
「朝早いし、通勤大変なんです」
「うんうん」
「でも、なんか元気出ました💖」
「そっか」
「クリス様にお会いできて、
今日一日、頑張れそうです」
「えっ❓」
「そう言われると、嬉しいねえ」
「また、逢おうね」
「はい💖楽しみにしております」
もう、仕事も投げ出して、
このまま、すずちゃんを、
連れ去りたかったけど、
グッとこらえました。
(ウソ)
(誘拐は犯罪です)
最後、すずちゃんから、
名残惜しそうに渡された赤い袋。
絵ハガキの裏には、
ハートに刺さるメッセージが。
すずちゃん、君のこと忘れないヨ。
君と僕の物語、これからも、
JALの翼で紡いでいこう。
・・・降機して、到着口に向かいます。
すると、
大阪空港のロビーには、
2人の公女が待っていました。
仕事前なのに、朝から大変な状態。
(つづく)
※おことわり※
体験に基づいていますが、
プライバシーに配慮し、
人物名・設定は修正してあります。
※復路便JAL126※
特に何もありませんでしたので、
続・緊急出張シリーズの記事には、
なりませんです。(笑)