前回までのお話し。

 

ニューヨークに行きたい、
JALの翼で。



 

JFK空港ターミナル1のラウンジ。
いつもは、搭乗前、
ニューヨークの思い出に、1人浸る場所。

でも、今日は違う。。。

・・・LHのセネターラウンジに入ると、
広い空間に、マキはテンションアップ
「凄いねー」を連発。

飛行機が見える窓際に席を取って、
スーツケースとボストンを置いた、
で、1ドル札を10枚テーブルに並べる。


「マキさん、カウンターの女の子に
 お酒頼んだら、1ドルあげて」
「へーそうなんだ。慣れてるね」
ま、自分も人から教わったんだけどね。


すると、マキが驚いたような表情で、
「クリス君、ファーストクラスなの?」
手荷物の赤いタグを、

目ざとく見つけたらしい。

 

 


 

 

「ああ、会社でC支給されるから、
 マイルでFにしちゃった」
「えーーー、クリス君だけズルイよ」
「そんなこと言われてもなあ」


「あ、いいこと思いついた」
「ん?」
「インボラっての聞いたことあるけど、
 君からJALにお願いしてくれない?
 マキをファーストにって、お願い」
「えーーー、そんなの無理だよ」


ま、

仮に出来たとしても、

一緒になりたくない。。。

「ねえ、アタシ、クリス君の彼女に
 なってあげるからさ」


は?どういうこと?


「マキさんさ、クラスメートと、
  付き合ってなかった?」
「もう終わった。アメリカの学生、

借金まみれだし。考えられない」


確かに、アメリカの学費はバカ高い。
年500万円とかフツー。。。
多くの学生が、

住宅ローンみたいな借金抱えてる。
それも、アメリカの現実。。。

「マキさんもさ、

JALカード作って、マイル貯めなよ。
マイル使って、アップグレードできるから」
「そう、、、じゃあさ、クリス君に
 いろいろ教えてもらおうっと」
、、、なんか面倒なことになってきた。

エミリー、オレは君だけだよ。


多分。。。  
いや、ここは多分じゃないです、キリッ。


【続く】

 

※登場人物・設定は全てフィクションです。

 

※インボラ:インボランタリーアップグレード

航空会社の都合でアップグレードしてくれること。