スポ根、いわゆるスポーツ根性ものである。
私の好きなスポ根アニメ(漫画)の中に君臨する二大巨塔。
それは、「あしたのジョー」と「エースをねらえ!」だ。
どちらも原作はあるのだが、アニメの方を良く見ていた。
この二つの話が実に良く「協力者」について描かれている。
明らかに違うのは…
主人公が「やる」か、「やらされる」かに別れている点だ。
あしたのジョーの主人公「矢吹丈」は、
戦いに生き甲斐を見つけ、自らで道を切り拓く。
丹下段平というコーチはいるが、あまり言う事を聞いていない。
一方、エースをねらえ!の主人公「岡ひろみ」は、
鬼コーチ「宗方仁」にしごかれる。(やらされる)
お蝶夫人(竜崎麗香)に憧れ、入ったテニス部で、運命が変わる。
(一応…運命を変える行動を起こす)
矢吹丈は自らの意思で「やる」。
岡ひろみは「やらされる」わけだ。
矢吹丈は、ホセ・メンドーサとの世界タイトルマッチで、
燃え尽きるまで戦う。
岡ひろみは、日本女子プロテニス界の頂点に耀く。
結果的には、二人とも目的を達成したと言える。
だが、二人が歩む道は、余りにも違いすぎる。
先ず、矢吹丈の方から見てみようと思う。
矢吹丈の協力者は、ライバル達である。
特に、カーロス・リベラとホセ・メンドーサだ。
彼らの強さに導かれ、精進していく。
白木ジムの白木葉子が、陰でサポートしている。
(後に白木葉子は、自らの気持ちに気付く)
だが、基本的にコーチである丹下段平の言う事は聞かない。
好きなようにしか練習しない。
(自らの意思でやるのである)
しかし、練習に手を抜くような事はない。
むしろ、自分から積極的に追い込んでいく。
ドラゴンボールの悟空も、同じようなタイプだ。
勝つことだけを考えて精進していく。
一切の妥協は許さない。
それを自分に課している。
ここまで出来れば立派である。
なかなか、こういうストイックな生き方はできない。
だが、目標がはっきりと見えているからこそ、できるのだ。
夢に向かって一直線タイプであろうか…
協力者はその存在だけで、丈を導いている。
協力者は、ほぼ何もしない。
周りにいる丹下段平やマンモス西、ドヤ街のちびっ子達は、
協力者であるが、理解者でもある。(無理難題は浴びせない)
これが、「あしたのジョー」タイプの協力者である。
丈はまるで、釈迦や空海のようでもある。
自らの意思で、無理難題を自らに課し、目標に向かうのだ。
それでは、「エースをねらえ!」パターンはどうだろうか?
これは、また次回ということで…