知ったような口… | 空の宇珠 海の渦 

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-そらのうず うみのうず-
空海の小説と宇宙のお話






「知ったような口をきくな!」


私は父によく言われる。


そう言われると、どう話していいのか戸惑う。



私としては論理的に話しているつもりでも、


言われた方はそうはとらない。



知ったような口…



その言葉にはいろんな意味が込められている。



子が親にえらそうに言うな!


長く生きているほうがえらいのだ!


お前みたいな者に俺の苦しみがわかるか!


など…



私としては言われることは覚悟している。



だが、人が苦しみから抜け出すのには、きっかけが必要だ。



それが音楽かも知れないし、映画かも知れない。


共感し、感動し、共鳴することにより人は変われる。



私はそう思っている。



自らの心が生み出すエネルギー。


それが自分を変えるのだ。



それは、自らが変わると言ってもいい。


さなぎが蝶に変わるように、人は変われる。



自らの器に閉じ込められたエネルギー。



それは自分次第でいかようにもなる。


人には誰でもその力が備わっている。




「酒飲んだらばかになるで~!」


昔、お酒を飲んで酔った私に、小さな息子が言った。


その時は「そうやな~」と流したが、


今ならそれが真実だと言える。



アルコールは毒だ。


酒を止めればその事がわかる。


CMや社会の雰囲気に流され、見失ったものが見つかる。





5才ほどの子供が言う言葉の中にも真実がある。


歳がどうとか、地位とか、名誉とか…


そんなものは全く関係が無い。



これは、受け取る側の問題なのだ。



この世は真実に溢れている。


嘘さえも真実に変わることがある。



それを活かすも殺すも自分自身の問題だ。




神は人と共に有る。


真実の光を放ち続けている。


それが、止まることは絶対にない。


あるとしたら…


それは、自分の心が拒んだ時だけなのだ。