今朝の雨を柔らかくふくんで
しっとりと肌に触れる夜気を感じながら
虫の声に耳をすます
ひんやり …
夏は
まだ おやすみ中
ねえ
やっぱりまだ早いのじゃないかしら ?
汗も日焼けも困るけれど
夏は夏らしくいてくれなくちゃ
最高にまぶしく輝いてくれなくちゃ
だって
夏の終わりの切なさは
鮮やかな生命の季節を 送る歌
精一杯 燃やし切った
生命の輝きの歌だもの
だから夏は
夏も人も うんとまぶしく …
目がくらむほど輝かなくちゃいけないの
そんなことを思っていたら …
ふいに ばらばらと
遠花火が鳴り響いて
突然の襲来に
胸が きゅん … と した
ううん
ぎゅ … っ かもしれない
遠く激しく鳴り響く …
たまらなく胸しめつけられる
その音に
共鳴するように
わたしの いちばんいちばん奥の何かが
ぎゅ … っ と 震えて哭いた
じわりとからみつく熱気と湿度のなかと
しっとり水気をふくむ今夜のつめたい空気と …
鳴り響く 見えない花火の音に
より胸が痛むのは
どちらに包まれている時なのかしら … ?
答えを求めることなく
ふわりと 感覚を探る
半時ほどの共鳴
どこかで
もうひとつの胸が
震えているかもしれない
ふと …
そう 思った
゚・*:.。..。.:*・゚゚ 忘れてないよ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・