やしの木こんにちはやしの木
 
少し前のニュースですが、気になっていたので保存していました。
皆さんは、傍観者効果という言葉を聞いたことがあるだろうか。
この保存していたニュースは、まさに、傍観者効果の被害に遭ってしまった女性のニュースだ。
 
その事件は…
他にも乗客がいて、現場で見ていたであろうに、電車に乗っていた女性がレイプされてしまったのだ。そんなことあるの?と思うだろうが、これが初めての事件ではない。
 
傍観者効果(Bystandard Effect)とは
緊急時に傍観者が多ければ多いほど、自分が介入したり、助けたりする行動を起こさなくなる。傍観者の立場を貫いてしまう集団心理のことを言う。
 
https://twitter.com/nytimes/status/1449815548360110085?s=21

 

 

この傍観者効果について研究するきっかけとなったのは、1964年NYで、キティ・ジェノヴィーズさんが、自宅前で暴漢に襲われ、殺されてしまった「キティ・ジェノヴィーズ事件」だ。

彼女の叫び声を聞いた人や、「うるさい」と窓から顔を出し、声をかけた人などを含め、この事件を目撃者が38人もいた。キティさんは30分以上に渡って抵抗したけれど、誰の助けも得られず暴行され殺害された。最終的にはあるアパートの住人が警察に電話したのだが…かなりの時間を要した。なぜ知っていたのに誰も何もしなかったのか?この報道では、傍観者は暴漢にあっている女性を助けない冷淡な人たちだと報じられていた。

 

その後、1968年に社会心理学者のビブ・ラタネとジョン・ダーリーが、傍観者は冷淡な人たちなのか?という疑問を元に、NYの学生に実験を行なった。その実験では、討論中にグループの一人が発作を起こすもので、被験者は2名、3名、6名のグループに分けられた。2名で討論していたグループは、直ぐに助けを呼んだけれど、6名のグループでは、行動を何も起こさなかった参加者が38%にも及んだのだ。この実験から、援助行動は多くの人がいると抑制されてしまうと結論づけられた。つまり(冷淡な)性格ではなく、集団に入ると援助行動が抑制されるのだと。

 

https://www.google.com/amp/s/www.psychologytoday.com/us/basics/bystander-effect%3famp

 

 

そしてなぜ傍観者効果が起きてしまうのか
多元的無知:自分で判断を下す前に、周囲の様子を伺って参考にする
責任分散:多数に加勢していれば、責任分散され、自分の責任が少なくなる
評価懸念:自分の行動の結果に対する評価を気にする
が原因だと考えられている
 
いじめでも同様なことが起きる…
いじめられている子をみても、助けない、、、助けられない滝汗
 
NYでの痛ましい事件があった、その後の実験でも傍観者効果という概念が提唱されていたにも関わらず、またこのような痛ましい事件が起きてしまうのか…と複雑な気持ちになる。
 
自分も集団に入ったら、大きな波に飲まれてしまうのか、それとも「いや、それは違う」と声を上げられるのか…DASH!DASH!DASH!
必要な時には声をあげ、援助できるように気をつけいきたい、と思った。