やしの木こんにちはやしの木

今日は日本の在宅医療について。

日本の在宅医療って、かなり大きなネットワークが出来上がっていて、それはもちろん都市部に資源がいっぱいあるんですけどね。田舎に行くと探さないと見つからない…けど、探すと助けてくれる開業医の先生もいるんです。

老人や慢性期の方などが、自宅で過ごせるようにする為に出来上がったネットワークなんです。その医療の質って、服薬管理に始まって、酸素投与や呼吸器管理(これは子どもだけなのかなぁ…資料が見つからなかったです)、胃瘻管理などできて、結構、質が高いんじゃないかな…と思うんです。そして日本には保健師さんがいるので、地域に根ざした形で地域の人と関わっています。日本で出産した人なら分かるだろうけど、保健師さんがこんな事まで相談にのってくれるの?!?!と思う人も多いと思うのです。老人介護も同様です。



今回、コロナ患者さんを自宅療養で、と言った日本政府に、重症者でない患者さんを見捨てたな、と思った人も多いと思うのです。私もその1人です。でも、在宅医療を行なっている医療者達の間で、「じゃ、感染対策どうする」「こんな服薬管理はできる」「緊急時の往診も可能」「もしかしたらワクチンカクテルの投与も可能かも」と、既に自分たちのネットワークを立ち上げて活動しているんですね。加えて言えば、「コロナ患者の退院後の中長期ケアも必要だよね」「病床確保の為に、退院基準を下げて早めの退院を行えるように、在宅医療を使ってもらおう」とも、言っていました。


忙しいだろうに、「頑張りますよ」と支えてくれようとしている医療者がいることに、驚いたのと、すごいわ〜!と思ってしまいました。


(本当はリンク貼ろうかな…と思ったのですが、在宅医療のグループが、クローズドの会なのか覚えてないんですよ。ごめんなさい)。


違う方は、今まで在宅医療やったことないけど、自分の患者さんは救いたいと、自分のクリニックも受け入れ準備を進めている。しかし在宅医療は万全ではない。慣れない技術、時間的制約、緊急時の対応、患者さんの自宅との距離などなど、限界があるとも仰っていました。それはそうだ。でもみんなが考えてくれて、自分のできる範囲で協力しようとしてくれていることが、凄い。


正直、これがどこまでできるのか…は、私は専門家ではないので、分かりませんし、地域医療の資源の貧困県は難しいだろうし。きっと専門家の中でも意見が分かれますよね。でも在宅医療の専門家が、コロナ対策に向けてのネットワークを構築してくださっている事実があるということは、ありがたい。


コロナとは少し話が違うけど…
私の知人の先生は、独立する時に、「そらもきさん、僕のクリニックはドライブスルーつけるんだ」と、「え?マクドナルド?アメリカ方式?」と笑つつ、よくよくお話しを伺うと、「感染症対策だよー!」えーえー とお話しして下さいました。
風邪などの感染症のお子さんと重心のお子さんとわけるように、ドライブスルーで診察すれば、待ち合いで一緒にならない、車の中から診察室へ直接行く、もしくは、車の中で全て完了+診察室自体を分けるって言っていました。これを聞いた時に画期的!と思いました。

でも、この形式とっているのは、この先生だけではないんですよ。私の通っていた呼吸器内科の先生も、感染症患者さんと、その他の患者さんが接触しない構造のクリニックだったなぁというのを思い出しました… よく考えて、新しいことを取り入れていく、凄いなぁと思います。


話を戻して
在宅医療の先生達もだけど、
こういう人たちがいるから、日本政府って沈没しないでやっていけてしまう…?!?!と思うとなぁ、民を救う政治じゃなく、政治を救う民…なの?と、なんとも言えない気持ちになります(苦笑)。


以前、自閉症の記事でも書きましたが、システムで、病気自体の見方が変わってしまうこともあり…違う国同士を単純に、良い悪いで比較できない。私の尊敬する方は、未曾有の事態に、誰もが予測不能なので、その対応の評価は非常に難しいと仰っていました。同感です。


ちょっと、日本ラブが溢れてしまいましたが…兎にも角にも、日本の医療者達は、頑張ってくれていますよ!