最近お料理がね。手抜きというか、殆どしてまへん
作り置きしておいたものを解凍したり、焼くだけのお料理を食べてますので、お料理ブログは、ほぼお休みしてます
その代わりに、全く関係ないことをつらつら書いております
お嫌な方はスルーして下さいね。
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心理士などセラピーやカウンセリングを行うサイコセラピストには守秘義務があります。話した内容をクライアントさんの許可なく口外してはいけないし、クライアントさんを不用意に傷つけるようなことはしてはいけない。クライアントさんが安心して心の内を話すことができるように、その閉ざされた関係が守られています。
サイコセラピストには、更に細かい倫理規定が定められています。その中に「直接会ったことのない人に精神疾患を診断してはいけない」「個人の尊厳を守る」なども含まれます。つまり公的な人である元大統領のドナルドトランプになんらかの精神疾患の診断を下すことは、クライアントでもないし、直接会ったことが無いので倫理規定に反しているという考えです。
しかしタラソフケースに当てはめた場合も考えてみる必要があります。タラソフケース以降、サイコセラピストが守秘義務を破らなければいけないケースもあると倫理規定ができました。それは患者自身や他者に危害が加わりそうな時、Graverly Disableの時です。
タラソフトのケースではサイコセラピストが被害者になりそうな女性が特定できていたにも関わらず、タラソフさんに「身の危険が迫っている」と警告しなかった。守秘義務尊守したから、被害者になりそうな人に警告しなかった。警告がなかったのでタラソフさんが殺されてしまった。セラピストがタラソフさんに警告していればこの事件は起こらなかった可能性が高いと考えられました。
この事件以降は、サイコセラピストにはDuty to warnが課せられています。
必要時に警告しなかった場合も
守秘義務の尊守されない場合も資格剥奪などの厳しい罰則が出てきます
常に難しい判断や選択を迫られる。
このドキュメンタリーに出てくる精神科医やサイコセラピストは、ドナルドトランプの危険性について、公を守る為には、精神疾患の専門家である私たちが声を上げなければいけないと言っています。直接会って面接を行わなくても、精神疾患は行動や観察から診断をすることが基本なので、あれだけ公の場に出ていたトランプにある程度の診断の目星をつけることは容易です。疾患によって勿論生育歴などの情報を得ないとわからないものもあります。しかし診断はしなくても、その「危険性」を認識するには充分な情報を得られると言っていました。診断することが大事なのではなく、「危険性」を公言することが大事だと。そしてタラソフのケースのように、私たちは公の安全を守る責任があるのではないか、と言うことで、声を上げた精神科医やサイコセラピスト達が出演しています。
勿論反対派もいてAmerican psychological
Association は、反対派のようです。直接面接したことのないクライアント、しかも治療を望んでいないクライアントに、安易に診断をしてはいけない。それは専門家がその専門知識を濫用することではないかという考えなのだと思います。
私も以前自分のSVと公務に就いている人や公的な人について、「あの人は怪しい…」と話したことはありますが、口外したことはありません。家族や友だちにも、冗談でも「あの人はこの精神疾患だ」と言ったことは一度もありません。ゴシップ雑誌でなんらか言われていても、必ず言葉を濁してきました。それはその危険性を充分に理解しているからです。トランプ元大統領が就任した時も、思うところはあっても、ずっと黙っていました。
ただ、行動が悪化するにつれ、なにか発言しないといけないという気持ち駆られていきました。それは、その危険性の方が大きな割合を占めてきたからだと思います。これは以前書いたものです。
心理士にとったら非常に繊細でコントラバーサルなトピックです。こんな記事1つ書くのに、自分は倫理規定に反していないか、専門家として良いのか、かなり逡巡したことを思い出します
大統領選挙の時にはアメリカの精神分析協会が、ドナルドトランプ危険な人物であると声明を出したほどです(既にそのリンクは無くなっていますが)。多くのサイコアナリストが協会に手紙や署名を送ったそうです。
このドキュメンタリーは、そんな専門家の葛藤含め、その職責について描かれているので面白いです。あっ勿論トランプの危険性についても描かれていますよ
お勧めなのでお時間がある時にどうぞご覧下さい


