![]() | ヤマト王権の古代学―「おおやまと」の王から倭国の王へ 2,750円 Amazon |
坂靖『ヤマト王権の古代学』(新泉社 2020)という本を読みました。
表紙には最古の前方後円墳・箸墓古墳の写真が。
大型古墳の消長と大和王権の成立過程の考察が主題だぞ、と一発で把握できる内容。
実はTwitterで奈良の方が『この本を読んだら邪馬台国九州説になっちゃった』と呟いていらしたんですよ。
これは読まねばなるまいよ…。
しかし、人気があるみたいでamazonでも一時品切れに。近所の書店で取り寄せてもらったのです。
考古学で分かる範囲のことを丁寧に考察して、どんなストーリーがあったのかは分からないけど、だいたいこんな風に弥生時代の王達が勢力を拡げていったんじゃないかな、って概要を示してくれるご本でしたー。
はじめに大和朝廷ありき、で歴史を考えると見逃すこともあるんじゃない?
大陸との交流は北部九州ルートだけじゃないかもよ?
そんな新しい気づきもありました。
しかしやっぱり学者さんはぬかりがないなー、と心の底から感心して読んでましたよ。古墳の副葬品の銅鏡とか埴輪とか古墳時代の政庁跡とか、素人にはなかなか縦横無尽に扱えるネタじゃありません。
(文献史料の考察については、悲鳴を上げたくなるくらい大胆が過ぎてましたが)
ちなみにもともと邪馬台国多分九州説なアタクシは、デスヨネー!
な感じでした。
だって、北部九州の弥生時代の遺物って他の地域と比べると明らかにエグいんですってば。糸島市の博物館とかマジやばでしたよ。中国からのブツが異彩を放ちまくり。また行きたい。
で、ご本読んでて纒向遺跡の巻野内地区の話題で思い出したんですけど、祭祀遺跡とされる導水遺構の出土地がね、私の大好きな三輪素麺の工場&直売所なんですよ。むっちゃ小西製麺所さんの素麺食べたくなりました。むきー。
