「恋敵=その後+752」俺 | まもるの小説ブログ

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「恋敵」     (約5枚)
「恋敵=その前-」(35枚)
「恋敵=その中±」(1枚未満)
「恋敵=その後+」(1000枚)
※(四百字詰原稿用紙換算枚数)
著作権はまもるに帰属。

 隣に座っているホステスが、大きな黒いつけ睫毛をぱちぱちさせている。
「でも、家具調ものは売れてますけど」
 俺は斜め横に座っている若社長に答えた。若社長は、手にしてるシャンパングラスを傾けながら、それはどうも、という感じの顔をした。ドン・ペリニョンの桃色が、グラスの中で艶やかに揺られている。
「そこで、もう少し多めに収めさせて頂くことって、できないですかね?」
 若社長が訊ねてきた。俺は、これ以上は難しいと思った。ただでさえ、今の売り場の半分を家具調仏壇で占めている。売れ行きはそれなりにはあるけれど、年配の顧客になればなるほど、家具調を嫌うところがあり、ある程度の仏壇を置く必要もあった。
「年配の方の場合、見栄えを気にするところもありますから」
 俺は言った瞬間、余計なことを言ってしまった、と思った。

「恋敵=その後+752」―俺―