そらまめ食堂にはテーブルが六つあって、その半分に小さな雑記帳が置いてあります。
3月の末、3番テーブルの雑記帳に、高校を卒業したばかりの女の子が書き込みをしてくれました。
内容は…ここで働く彼女のお兄ちゃんの事でした。
「兄貴をよろしくお願いします」という素っ気ない文でしたが、スタッフ全員がじんわりと嬉しくなる素敵な書き込みです。
お兄ちゃんというのは、そらまめ食堂に働く障がいを持つ利用者さんです(あ、何度も言いますが、そらまめ食堂は障がい者の就労支援の事業所として食堂を営業しています)
女の子は今まで一度もここに来たことがありませんでしたが、
お父さんとランチをする場所を探していた時「兄貴のとこでいいよ」と言うのでお父さんは内心びっくりしたそうです。
それほど兄妹関係はデリケートで微妙だったようです。
兄弟や姉妹に障がい者がいる方にしかわからない色々な苦労や壁、そして喜びがあるのでしょうね。
そらまめで働くお兄ちゃんの姿を見て、彼女の何かが変わったようです。
「兄貴頑張ってるじゃん」とポツリと言い、そしてお父さんのいない隙にこの書き込みをしてくれました。
後日、お父さんがお一人で来店された時に、こっそりこの書き込みを見せてしまいました(Aちゃん許せ!)
お父さん少し沈黙した後「今日はいい物見ちゃったなぁー」と泣きそうな顔をされました。
そらまめ食堂は日々いろんなドラマがあります。