私の夫はASD風味で、ADHDとの混合型だと思う。



ASDよりだが、娘ほど酷くはない。

そしてADHDの特性もあるので、

偏屈だが割と臨機応変で、ルーティンも好きだけど冒険も好き、というようなタイプである。



そんな夫は共感力が非常に乏しく、

ペットを家族と呼ぶ人を鼻で笑う。

私が可愛がっていた小鳥が旅立った時も、

やっと死んだんだ。これで埃が減るね。

と物凄い笑顔で言っていた。

彼に悪気は一切ない。



そんな夫なので、もちろん私の話に共感など出来やしない。



私は話を聞いて欲しいが、

解決しては欲しくない。

出来ないし。



夫は私が何か言うと、

解決しなければと絶対に思う気質で、

それで喧嘩が絶えなかった。



ある日私は夫に言った。



私の話を音だと思って聞いて欲しい。

私が何かをうだうだ話し出したら、

妻の口から音が出ている思って欲しいと。



最後に、聞いてる?と言われたら、

聞いてるよと答えて。

ちゃんと音として聞いているから、

嘘はついていない。



私は話を聞いて貰えた気分になれるし、

あなたは私の話聞いてない!

って怒られなくなるし、どうかなと言った。

夫は快諾し、それで現在はうまくいっている。



私の話には二種類あって、

夫の意見が必要な話と、

どうでもいい話がある。



どうでもいい話は音で聞いて貰っている。

内容は理解しなくて良い。

聞いてる?と聞かれたら、聞いてると返す。

これだけでいい。



夫の意見が必要な話題の時は、



今から30分ほど夫の意見が必要な話を2個します。

夫を非難したり責めたりする話ではありません。


聞いた後に、あなたはどう思うか、

どういう解決方法があるかを聞かせて。



と言って、おおよその時間と、議題の数を先に言っておく。



こう言うと、夫はちゃんと聞いてくれて、

返事もちゃんとくれる。



買い物に行く時も、

所要時間と何店舗回るのかを事前に伝えておく。

それが分からないままデパートを歩き回るのは、

夫にはとても辛い事らしい。



そして時間がかかりそうな場合は、

休憩所でスマホゲームをして待っていて貰っている。


このような地味な工夫で、

夫とは割とうまくやっている。



最近夫について新しく分かった事があった。



ある日お団子屋さんでお団子を買った。

息子が三色団子🍡が好きで、

お土産にと思ったからだ。



私は杖とバッグを持っていたので、

夫に団子を買って貰った。



が、車に乗った夫は、

俺にもう団子を買わせないで!

と言い出した。



え、何怒ってんの?



と私が聞くと、



俺にお団子を買わせるのやめてって言ってるの!



と結構な強さで言う夫。



お団子買わされるのそんなに嫌なの?



そう聞くと、



二度と嫌だ。



と夫は言った。



分かったけど、なんでそんなに嫌なの?

男が団子買うなんて恥だとか思う系の人なの?



と私が聞くと、



え。。。説明出来ない。。

とにかく嫌だ!



と言う。



なんでそんなに嫌なんだろうね?

飲食店やパン屋さんでは普通に買い物するのにね?



と聞くと、



ほんとだ。。何でだろう??



と、夫は何故そんなに嫌かを考え出した。



お団子やケーキは大抵ショーケースに入っていて、対面であれとこれとを取ってください、

と伝えるのが非常に嫌だと気づいたらしい。



あれがミスタードーナツ方式なら、

お団子でもなんでも普通に買えるそうだ。



対面で店員さんと会話をしながら買うのが苦痛らしい。



私はショーウインドウに並んでいるケーキを選んで買うのが大好きなタイプだったので、

夫がそれを苦痛なのだと知らなかった。



夫も自分が何故嫌なのか、はっきり分からないまま、色んな事を我慢して生きて来たようだった。



だからお団子を買った後に毎回不機嫌になっていたのかと気づく。

どうして不機嫌なのと聞いても、

本人も理解していないから、

伝える事が出来ない。



コイツ団子買うだけでそんな不機嫌なるかあ?

えっらそうに。



と毎回心の中で思っていた。



会話が苦手だったのだと知ってから、

今まで我慢してくれていたのかと、

夫婦って長くいても分からない事ばかりだなと思った。



次にお団子を買いに行けるのはお盆休みだろうか。

もう中年の私はみたらし団子の1番上一個で十分なのだった。

ちなみに三色団子🍡は苦手で食べない。



まあ色々あるが、これからもうまく折り合いをつけて行ければ良いなと思っている。