私の娘はある日縁を切って出て行った。



そんな娘がお盆に夢に出て来た。



チャイムが鳴り玄関に行くと、

ドアの向こうで娘が開けてと言っている。



私はなんで来たと嫌そうに言い、

渋々リビングにあげる。



娘は正座したまま床に突っ伏して、

もう帰りたいもう嫌だと号泣した。



私はそれを見ながら、ああ良くこんな風に泣いてたなと、

しらっとした気持ちで見ている。



そんな夢だった。



調べたら去年の八月も娘の夢を見ていた。



娘は恋人の母親に結婚を大反対されて、

婚約破棄され無期限延期にされた。



そしてgw、お盆、年末年始は家族のみで過ごすしきたりがあるとかくだらない事を言って、

大学を卒業してもなお、

恋人に会わせてもらえなかった。

なので三が日に初詣に行った事がなかった。



普段娘に優しい恋人も、

なんでお盆に会えないのなどと言うと、

家族の事に口出ししないでと怖い声で言われていた。



ああ、きっと、

お盆の時期でまた恋人だけが地元に帰って来て、友達も家族も捨てた娘は、

居候している恋人のアパートで、

一人で何日も過ごしたのだろう。



寂しいのが苦手な子だから、

泣いていたのかもしれない。



まあただの夢なんだろうけれど。



結局幸せな報告は今年もなかったな。

多分ないのだろう。



最近は興味も薄れて来て、

まあ頑張ってと思う。



最近は娘の事など思い出す暇もないくらい、

大学生の夏休みの息子との暮らしに、

胃に穴が空きそうなのだ。



私は本当に同居に向いていない。



世のお母さんの八割が、

早く夏休み終われと思っているだろう。

大学の夏休みは九月末まであり、

息子はずーーーーーっと家にいる。



娘の夢から息子の愚痴に突入しそうなので、

この辺にしておく。



体調は最悪だったが、

いいお盆だった。