「行きはよいよい、帰りは…」
と
歌にありましたね(笑)
山の上を存分に堪能し、
ここからは下山です。
午前中掛かって登ってきましたが、
疲労感は思っていたほどではありませんでした。
下山もなんとかいけそうです
下りのほうが、膝を傷めそう…と不安でしたが、
ガイドする方が、下り方を教えてくれました。
「滑りそうだと思ったら、お尻をついて、滑っちゃってください」
なるほど(笑)
下りは、途中から登りの時とは違う道を行きます。
なかなかに急でした
強そうな「つた」をしっかり握りながら、ずるっ、ずるっ、とおりていきます
緩やかな下り坂は、一歩を小さくし、
ちょこまかちょこまか下りました。
滑ったら後ろに転ぶと思ったので、
重心を低くし、ほぼお尻をつくような状態で下りたり、
本当に滑りそうな所は、しゃがんで滑って降りてきました。
途中、ロープがはってあるところがあって、
そのロープのありがたいこと
ロープがある所は、なかなかに急だったのですが、
ガイドの方から、
後ろ向きに下りて下さい、その方が楽ですと
教わりました。
なかなかに過酷な山道だったので、
一緒に参加した登山歴の長いベテランの方から、
「初心者でよくついてきてるね」と
お褒めの言葉を頂きました。
確かに。
申し込む時に、「初心者でも大丈夫」と言われたけど、
ここまで来て、「本当かぁ」
と 思ってました(笑)
もう…
笑うしかないっ
進むしかないっ。
でも…。
弾む呼吸。
キラキラ光る 木漏れ日。
澄んだ空気。
青々とした緑。
聞こえてくる鳥の声。
アスファルトのような硬さのない、土 独特の地面の踏み心地。
…。
楽しい
心の底からそう思いました
子供のころ、見かけると遊びたかった、
ジャングルジムのある公園。
まるで、巨大なジャングルジムを登って下りているような感覚でした。
山に遊んでもらっているような…、
何とも言えない感覚です。
大自然の中の、全身運動
足元ばかり見ていてもつまらない。
かと言って、木漏れ日や、遠くの景色に気を取られていると足元をすくわれそうになる
足元をしっかり見ながら。
でも時々、周りの景色を味わいながら。
同じ景色に見えても、
いっぽ。また一歩と、着実に前に進んでいて、見える景色も変わっていく。
まるで人生みたいだと思いました。
そして、
そしてね。
何度か休憩を繰り返し、休憩の後は、前後を歩く人が変わっていたりするんだけど、
疲れてきた下り坂を降りる中で、
同じ年くらいの女性と出逢いました
「あぁっ」
と
私が滑ると、
「大丈夫ですか」と
ご自分も大変なのに、手を差し伸べてくれる。
登山靴を持っておらず、娘のお上がりのスニーカーで挑んでいる私
そんな私を
何度も心配そうに、振り返ってくれました。
しゃがんで滑りながら下りる時は、
二人で大笑い
それも楽しかったのです。
途中から最後まで、一緒におりました。
帰り際、勇気を出して
「良かったら山友達に…」、と声を掛けたら
快く連絡先を交換してくれたのです
娘ちゃん
息子君、いつも心配してくれありがとう
お母ちゃんは、お友達ができたみたいです