明けましておめでとうございます。
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さっきまで貴重な冬の日差しが降り注いでいましたが、
急に雪ではなく雨が降り出した弘前(ひろさき)です。
さて、今日は『澁柿園』1月号(通巻593号)の「一面鏡」をご紹介します。
「一面鏡」とは歴代の澁柿園代表が綴っているエッセイや俳論などの欄で、
毎号巻末に掲載しています。代々の代表が毎号綴って来たので、今号で
593回目になります。
一面鏡 (593回)
<俳句の辺(ほとり)>
木田多聞天
◇石沢とき穂(いしざわときほ)の巻頭句
手のひらに妻の指文字初郭公
( 『渋柿園』第266号 平成八年)
滅り張りの無きままに過ぎ風は秋
( 『渋柿園』第426号 平成二十二年)
◇草野力丸(くさのりきまる)の巻頭句
生き作り鯛は怒涛の音抱きて
(『渋柿園』第267号平成八年)
岩木山かたむけてのむラムネかな
( 『渋柿園』第279号 平成九年)
竹山逝く葦ざんばらの雪野原
(『渋柿園』第286号 平成十年)
北風の回り舞台や鶴舞橋
(『渋柿園』第355号 平成十六年)
樺太の紙魚家系図の中に在り
( 『渋柿園』第397号 平成十九年)
二蘭鋳の美しき哀しき瘤なりき
(『渋柿園』第399号)
どんぐり落つそこより童話はじまりぬ
(『渋柿園』第413号 平成二十一年)
晩秋や風にバネある竜飛崎
(『渋柿園』第450号平成二十四年)
むささびやふわりと樹海動かしぬ
( 『渋柿園』第478号 平成二十六年)
◇田澤半穂(たざわはんすい)の巻頭句
冬に入る気配は妻の口調にも
( 『渋柿園』第271号 平成九年)
喜寿までは大丈夫だらう日記買ふ
(『渋柿園』第310号 平成十五年)
電線を鷲掴みしてねぷた来る
( 『渋柿園』第352号 平成十年)
◇今田とみを(こんたとみお)の巻頭句
夕蝉や手品のやうに人逝きぬ とみを
( 『渋柿園』第280号 平成九年)
上からも横からも雪吾も雪
(『渋柿園』第287号 平成十年)
その中に軍歌まぎるる虫時雨
( 『渋柿園』第365号 平成十七年)
茸狩の成果隠せぬ笑ひ皺
( 『渋柿園』第402号 平成二十年)
ふんはりと白衣の上のカーディガン
(『渋柿園』第452号 平成二十四年)
観音の撓ふ細うで薄暑光
( 『渋柿園』第493号 平成二十七年)
※今号より、同人特別作品 (十句)を順次掲載
忘れ去る事も断捨離桐の花
(『渋柿園』第540号 令和元年)
《謹賀新年》
雪のない、雪の降らない年末年始を過ごした。
それはそれはありがたいことだった。
そこで元日、岩木山神社参拝へ。
のつもりが途中は大渋滞。みんな同じことを考えているのだろう。
引き返して街中の胸肩(むなかた)神社に参拝することにした。
愛称は弁天様。
本当に小さな小さな神社だがその歴史は古い。
社伝は807年にさかのぼり、江戸時代からは
士族、町民の崇拝の対象だったという。
この湧水は飲めば飲むほど美人になるそうだが、
欲張らないことにした。
我が家の冬薔薇の蕾がこんなに膨らんでいる。
昨日医院の前で纏振りを観させてもらった。
今年はこんな感じでほとんど雪がないので雰囲気が違う。
元日は能登の大地震
二日は羽田空港の大事故
亡くなられた方々のご冥福を祈り上げます。
また被害に遭われた方々がご無事でありますように。
不穏な幕開けとなった令和6年
皆様のご健勝と平和を祈ります。