こんばんは。

 

いつもご訪問くださり、ありがとうございます。

 

全国が沸騰しているような暑さですね。

 

弘前がこんなに暑さが続くのはこれまでにあっただろうか、

 

と思われるほどの猛暑の連続です。特に夜が寝苦しい。

 

北国ですので、これまでは日中暑くても夜風がすずしく、

 

熱帯夜は年に数日の感じだったのですが。

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、今日は『澁柿園』8月号(通巻588号)の「一面鏡」をご紹介します。

  

「一面鏡」とは歴代の澁柿園代表が綴っているエッセイや俳論などの欄で、

 

毎号巻末に掲載しています。代々の代表が毎号綴って来たので、今号で

 

588回目になります。

 

 

 

  

 

 

 

 

   

 

一面鏡(588回)

       <俳句の辺>(25)

      木田多聞天 

   

 

『澁柿園』巻頭句あれこれ⑼

 

 

 

  ◇須藤武の巻頭句

 

 

  冬構へいよいよ遠き山の色    

     (『渋柿園』  第78号 昭和五十六年)

  涅槃絵を説かれて他人の足踏めり

     (『渋柿園』  第120号 昭和五十九年)

  しっかりと朝飯を食ひ震災日

     (『渋柿園』  第172号 昭和六十三年)

  どの粒もどこかが光りさくらんぼ

     (『渋柿園』  第183号 平成元年)

     一瞬てふ程の居眠り糸瓜の忌

     (『渋柿園』  第209号 平成四年)

  角巻を着て肩巾を失へり

     (『渋柿園』  第214号 )

  壜の蓋開ける手力風邪抜ける    

     (『渋柿園』  第224号 平成五年)

  魚籠底に影のごとくに大鯰

     (『渋柿』  第230号)

     

     ヒマワリ  ヒマワリ  ヒマワリ

 

 小春日の空底抜けに妻の亡し

     (『渋柿園』  第259号 平成八年)

  一号車一番AB席涼し   

     (『渋柿園』  第314号 平成十二年)

 

 地を踏まへ山を支へて滝凍つる

     (『渋柿園』  第322号 平成十三年)

     どれもみなあいまいな色雛あられ

     (『渋柿園』  第323号 平成十三年)

  スーパーの卵の日なり冬日

     (『渋柿園』  第333号 平成十四年)

  水芭蕉山ふところといふところ

     (『渋柿園』  第433号 平成二十二年)

  さてと言ひ何もせずゐる二月かな

     (『渋柿園』  第454号 平成二十四年)

  鋲あとに新たなる鋲初暦

     (『渋柿園』  第466号 平成二十五年)

 

 

   ダウン  下矢印  ダウン

 

 

 

     ヒマワリ  ヒマワリ  ヒマワリ

 

 

  ◇福士光生の巻頭句

 

 

  三月のけだるさ「無題」の裸婦がいる

      (『渋柿園』  第93号 昭和五十七年)

  雪と棲み雪を怖れしこと言はず

     (『渋柿園』  第128号 昭和六十年)

  夜の雷洗ひ残しの皿二つ

     (『渋柿園』  第133号)

  誰も傷つけずたすけず着ぶくれて

     (『渋柿園』  第153号 昭和六十二年)

  林檎じやくらど割れば種出て恭造逝く

     (『渋柿園』  第163号 昭和六十三年)

  残鴬の序曲ばかりを幾たびも

     (『渋柿園』  第217号 平成四年)

  樹間より空のこぼれて蝌蚪の水

           (『渋柿園』  第228号 平成五年)

 

 

 

 

 

 

 

《田舎館村の田んぼアート》

 

 

8月〇日午後 句友4人で田んぼアート展吟行に出掛けた。

 

 

弘前市に隣接する田舎館村では

毎年田んぼアート展を開催している。

 

今年は第30回目。 第1アート展は

 

棟方志功の「門世の柵(もんせいのさく)」と

 

フェルメールの「真珠の首飾りの少女」の2作である。

 

      (第2アート展は行かなかった)

 

 

 

稲穂がちょうどいい塩梅の高さにそよいでいて天女の表情がとても愛らしかった。

配色もよくて一緒に行った句友たちと賞賛し合った!

 

天女に比べると

古代米の茶色がちょっと濃かった。でも額縁がおしゃれで

なかなかよかった。

 

  見ごたえのあるアートだった。

 

 

 

田舎館村文化会館(城郭のよう)内にある展望台(4F)

見始めた時は人がいっぱいいたが、いつのまにか貸切に。

なまぬるい風に吹かれながら、まったりと鑑賞できた。

 

 

 

田んぼアートの反対側は岩木山。この日は山頂が雲に覆われていた。

 

そよぎたる天女の眉や晩夏光  鈴之介

 

最後までお読みいただきありがとうございました。