こんにちは。
いよいよ関東甲信地方も梅雨入りとなりました。
これからの季節は大雨被害も懸念されますので、皆さま十分お気をつけ下さい。
私自身防災士を取得していることもあり、地域の防災にも非常に興味があり
随時ご紹介していきたいと考えていますが、今回は登録有形文化財にもなっている
飯田市旧飯田測候所の情報をお届けします。
松本市の開智学校でも見られるような擬洋風建築で
大正11年(1922)に完成した現存する貴重な建物です。
(近隣には昭和13年(1938)に完成した洋風建築で
同じく登録有形文化財になっている下伊那教育会館もあります)
旧飯田測候所庁舎の歴史(飯田市ホームページより)
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農業、特に養蚕と気象との間に密接な関係があるとして、明治28年(1895)頃から地方測候所の設立を要望しており、明治30年8月に上飯田村東野(現飯田市東野)に県営として発足しました。
大正8年(1919)に伊那電気鉄道の線路が接したことにより、地震観測ができなくなったため、この地に移転しました。
大正11年(1922)12月に竣工、翌年1月1日より観測が開始され、昭和22年(1947)に発生した飯田大火の延焼を免(まぬが)れています。
平成14年5月に市内高羽町へ移転するまで観測が行われ、上下伊那郡及び諏訪郡の観測が飯田測候所に集められ、地域の気象通報が行われました。
敷地内にはソメイヨシノの大木があり、飯田下伊那地方の桜の開花宣言の基準木となっていました。
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敷地内は綺麗に整備されていてゆったり過ごせる公園となっています。
ソメイヨシノの開花宣言基準木がこちら
土日は内部の見学もでき、
館内にはこんな展示もあります。
【注意報・警報掲示板】
アナログですね!「天竜川洪水」などもあります。
カタカナ3文字は「鉄道警報警文」といって気象状況により
列車の運行に支障が出そうなときに出す電報略号だそうです。
この辺りは飯田線ですね。
【気象庁 JMA-95型 地上気象観測装置】
伊勢湾台風やこの地域に大きな豪雨災害を引き起こした36災害の
展示パネルもあります。
その他にも地震計や気圧計などなど、実際の観測に使われる気象測器なども見られます。
建物も貴重な登録有形文化財ですし、この地域にどんな災害があるか、
「古きを訪ねて新しきを知る」上でも旧飯田測候所の資料価値は非常に高いと感じました。
冬には橋北地域の方の手によるイルミネーションも有名ですね!
ちなみに倉庫は【飯田市内初の鉄筋コンクリート建造物】です。
長野県飯田市馬場町3丁目411