こんにちは。

先日、飯田市にある柳田國男館に行ってきました。

柳田國男と言えば『遠野物語』などが有名で

日本民族学の創始者として知られていますね。

近くには飯田市美術博物館、同じく飯田市ゆかりの日夏耿之介記念館もあります。

 

 

この建物は昭和2年(1927)に建てられ、東京都成城にあった柳田國男の書斎兼住居

「喜談書屋(きだんしょおく)」を昭和63年(1989)に移築したもので

国の登録有形文化財にも指定されています。

 

ほぼ100年前の建物ですがとても綺麗な保存状態で、

飯田市の文化財サイトによると、「イングリッシュ・コッテージの

木骨(もっこつ)様式をよく示しており」とありますが、

確かにどことなく英国風でシンプルながら重厚感のある建物ですね!

 

注:木骨様式・・・壁の骨組みを木で造り、その間に石やレンガを入れて漆喰で固める建築様式

 

近くには他にも南信州を代表する建築物が多くありますので、またの機会に紹介します♫

 

中の様子はこちらです。

 

 

 

柳田國男と南信州・飯田との繋がりについてですが、

兵庫県生まれの國男(旧姓松岡)は旧飯田藩士の柳田家の養嗣子となり、3年後に柳田家の四女と結婚。

墓参りや講演会など数回伊那谷を訪れていますが、阿智村新野の雪祭りに取材した

『信州随筆』や『東国古道記』の執筆を始め多くの伊那民俗学の後進たちに指導を与えました。

『信州随筆』は飯田にあった山村書院という出版社から刊行され、

柳田の著作の中では唯一初版が地方出版社から刊行されたものだそうです。

 

 

 

今でも伊那民俗学研究所の看板が掛かっているのが印象的ですね。

著作のみならず、当時のハガキや書簡・交遊写真なども展示されていて、

南信州民俗学の発展にも大いなる貢献をしたその足跡を感じるとともに

柳田の人となりを知ることができる貴重な見学になりました♫

 

 

柳田國男館

長野県飯田市追手町2丁目655−6

 

https://www.iida-museum.org/guidance/related-facility/yanagida/