風も吹くなり
雲も光るなり
生きてゐる幸福(しあわせ)は
波間の鷗のごとく
漂渺とたゞよひ
生きてゐる幸福は
あなたも知ってゐる
私もよく知ってゐる
花のいのちはみじかくて
苦しきことのみ多かれど
風も吹くなり
雲も光るなり
林芙美子さんの短詩です
生きるということは
苦しい多くの辛さと
穏やかな小さな幸せがあるのもの
花の命は短い
苦しいことの方が多いけど
たまにある
穏やかな風と
雲が美しく一息ついた時が
あったかなって…
最期に想えたらいいな…
花の見頃は過ぎてしまいましたが…
曼珠沙華を眺めて来ました
その中に毎年、探す…
白曼珠沙華、アルビフローラ…
満開の赤の曼珠沙華の中に在るよりも
少し赤い色が落ち着いて淡い色に変わり…
ひっそり咲いていた白い曼珠沙華の花に…
昨日の亡くなった叔母の顔が浮かんだ
たくさんの花々に包まれて…
穏やかに
ただ、眠るようなお顔
この花のよう…
また…いつか…