【あの頃のことを思い出した ②】
そのとてもとてもきれいな人は
にこりともせずに
ただそこにいた

本来は見えないくせに
おばけ恐怖症のわたしは
もう限界だった

そうだ
あの人に会いに行こう

その人は
気になっていた
いわゆる「見える人」で
だけど
文章からは
見えます!アピールの強くない人で
いつもテンション同じだった

不思議なこと言いながらの安定感
それは人間的な興味を引き起こした

普段
わたしは
言葉になることは全て解決できる
そう信じ
タロット占いをするくせに
オカルトとか
スピリチュアリズムは
嫌いで
心の弱い人につけ込む人がいる

そんな良くないイメージ
が
しかし
その時は
言葉の閾値が振り切れて
勢いでアポを取り
そして約束の日には
往生際悪く(?)
自分に
「壺は買わない」
「その人の先生にも会わない」
「逃げる準備しとく」
と言い聞かせて待ち合わせ場所に向かった

警戒していたにも関わらず
その人は
普通の感じのいい女性
だった

そして
何も言っていないのに
わたしを恐怖に陥れていた
謎の人について話し始め
そのとてもとてもきれいな人は
わたしのことを
サポートしてくれていたことを
教えてくれた

(怖がっててごめんね)
そして
わたしの
おばけ恐怖症についても
ただ安心させてくれた

最後に
「変われますよ」
そう言われた時の
安心感

翌日には
河井まことさん
ありがとうございました

わたし
すっかり変わりました

まるで別人です

と
なったかと言うと
そうではなーい

ヒトはそんな簡単ではないのですよ

水上 宙