子供の頃と今とで変わったものに、酸味が好きになったということがある。

 

子供は苦みと共に酸味が苦手な場合が多いと思う。

命に関わるから、腐敗したものに生じがちな苦み、酸味が苦手なんだろう。

 

もちろん、幼少時からそういうものを好む子もいる。

呑助になるよ、なんて言われながら大人のつまみを貪るような子供。

でも、大抵は甘いもの一択。

 

ワタシも例外じゃなく、今だに甘い物ラブだけど、ここ数年で酸っぱいのがとても好きになってきた。(苦みは結構前から好き)

 

若い頃は寿司なら食べるが、酢和えは嫌い。

漬物もあんまり酸っぱいのはパス。

レモンならはちみつレモン。

これは甘いからね。

という感じで、酸味は遠ざけてきたと言える。

 

これが近頃は何かと料理に酢を入れる。

味がイマイチ決まらない、という時、酢を少し入れて火にかけて酸味を飛ばすと、甘みとまろやかさがプラスされて、大変美味しい。

 

ピクルスの類も好きになり、キムチとかかなり酸っぱいのでも豚キムチなんてのになれば話は別で、美味しくいただく。

レモンは塩レモンを作って、これとマヨでサラダチキンを和えるといくらでも食べられるし、むしろはちみつレモンみたいなのはもったいなくて作らない。

酸味は酸味で楽しまないと。

 

ということで常備してある穀物酢と黒酢。

米酢とかでも良いが、高いしね。

黒酢は高い、でもこっちはホントになんでも使える万能酢だから贅沢してる。

その代わり、バルサミコ酢とかは買わない。

そういう甘みのある酢は黒酢で代用。

 

穀物酢は主にピクルスやら酢漬けの酢を直接食べないものに使う。

どうせその酢を飲むわけじゃないから、安価なものを活用。

量は使うしね。

 

穀物酢は重曹と合わせて排水管に流したり、生ゴミ入れに撒いたりもする。

だから結構な量を使うので、お高い米酢なんて使ってられないの。

 

お酢だってワインビネガーやらアップルビネガー、他にも柿酢とか色々ある。

それぞれに特徴的で美味しいけど、今はもうこの2択で良い。

頑張りすぎると続かないからね。

 

黒酢はそのまま使うこともあるけど大抵はウー・ウェンさん直伝の黒酢と醤油を半々にして、あと、砂糖の代わりに甘味料を入れた合わせ酢を常備。

ちょっとした炒め物やら、煮物に活用。

 

煮物に、と驚かれるかもしれないが、火を通せばもともと淡い酸味が飛んで旨味だけが突出する。

黒黒した色めは慣れれば美味しそうに見えるし。

 

ピクルスは甘酸っぱいのと塩と酢だけで作るしょっぱいのと2種類作る。

業務スーパーでも普通のスーパーでも国産、外国産を問わずたくさん売ってるけど、みんな甘酸っぱいやつなんだよね。

フランスとかで食べるいわゆるコルニッションみたいな塩漬けキュウリの酢漬けはどこで探しても無いから自分で作る。

 

この酸っぱしょっぱいキュウリのピクルスは煮込みに使う。

そのまま食べるとかなりキツいけど、煮込むうちに酸味も飛ぶし、塩辛さはそのまま料理の味付けになるから一挙両得。

豚肉のシャルキュティール、とか小洒落た名前がついてたけど要はお惣菜屋さんが出してる肉の煮込み。

でも、簡単な割に美味しいんだよね。

 

かように味覚の好みは変わるもの。

この先どれだけ生きるか分からないけど、いつだって新しいことは起きる。

まあ、原点回帰で甘いもの一択の日が来てもそれはそれ。

今は自分の舌の許容範囲が広がったことが素直に嬉しい。

食べられるものが増えたってことだもんね。

 

今日も読んで下さり、ありがとうございます。