小皿を1枚、処分した。

 

何を大げさに、という感じだが、まあ聞いて頂きたい。

 

この皿、実は粗品であった。

現物を見たら、その場で辞退する代物。

じゃあ、何故もらったか、というと通販の粗品だったんだよね。

 

そして何気に高い通販会社。

前はそれなりの粗品が付いてきた。

 

その後、その分を寄付に回すとかで粗品は無くなり、それはそれで良いとしてたんだけど、何故かその時は粗品復活。

しかもたち吉の小皿、4,5種類の中から1枚だけ選べます、という気の入れよう。

 

だったら、ちょっと期待するじゃん。

それもたち吉だし。

でも忘れてた、たち吉という会社があらゆる企業とコラボすることを。

そして先方の要望次第で如何様にも品質を変えるってことを。

 

届いたのを開けた瞬間、絶句。

恐る恐る裏を見るとちゃんとたち吉の刻印。

恥ずかしくないんだろうか、この刻印を付けたのを。

 

まるで素人の手びねりのような分厚い小皿に下手くそな絵付け。

失礼ながら、100均の皿の方が遥かに技術的にもセンスも上。

これをあんなに勿体ぶって粗品にしたか。

 

でも、根っからの貧乏性。

来ちゃったからにはなんとかしないと、ととりあえず台所の石鹸置きに。

だって、どう見たって料理を盛るには使えない。

それくらい違和感ありまくり。

 

でも、小皿だから石鹸ははみ出る、当然ヌルヌルになる、落として割りそうになる。

いっそ、割れてくれればよかったのに、と思うこと数度。

精神衛生、悪い。

 

で、とうとう我慢の限界というか、堪忍袋の緒が切れるという感じで処分した。

それでも1,2年手元にあったような。

石鹸はこれまたとりあえず、豆腐の空きパックに水抜き用の穴開けて入れてある。

こっちの方がまだマシなくらい。

 

話は脱線するが、石鹸受けは苦労する。

すぐ、ヌルヌルになるんだよね。

ムジのスポンジになってる受けを使ったこともあるけど、あれ、古くなるとスポンジが細かく千切れてすごく気持ち悪い。

今も売ってるヒット商品だから難癖つけるわけじゃないけど、ワタシは駄目だった。

 

話を戻して、タダで貰うんだから文句を言うな、というのは昭和までの価値観。

平成だって、こんなの貰ったら失笑しただろうに。

今は令和。

SDGSを考えるまでもなく、無駄の一言。

 

大体、今どき付ける粗品ではないよね。

どこの家にも転がってそうな小皿をそれも1枚だけなんて。

いや、これがセットで来たら、それはそれで恐怖だったけど。

 

どっかのパン屋さんの春のお祭りの方が余程気が利いてる。

パンを買わないからこっちももちろん貰わないけど。

 

そういえば昔々、地方の銀行とかで定期とか組むと粗品に皿小鉢があったな。

 

これも誰が使うんだ、というレベルの品。

中途半端な大きさで、やたら重くて、袋を開けてガッカリした。

ヘニャヘニャのラップとかね、洗剤とか、今でもくれるんだろうか。

定期なんてしてないから、分かんないや。

 

どっちにしても深く反省した一件。

欲深の末路を身をもって知ったけど、それにしてもこういうものがまだ、堂々と罷り通ってるんだなあ、と改めて驚く。

 

今はこの手の粗品は減ったと思うけど、テレビショッピングとかは相変わらず、色んなおまけをジャラジャラ付けてるよね。

 

定価ならおいくら、というのが大文字で出て、こんだけ付けてお値段はそのまま、って多分それ、要らないから。

送りつけられた多量のおまけはそのままゴミ箱行き。

でも嬉しい人がいるから、相変わらずこの商法が罷り通ってるとも言える。

 

個人的には美味しいものを買って、その店のオススメの商品がおまけに付いてるっていうのなら嬉しい。

消えものであることが絶対条件ということ。

どんな良いものでも趣味に合わないものを押し付けられるのは苦痛以外の何者でもないから、そこんところは厳密に。

 

若い頃は相手への忖度で欲しくないものもいかにも嬉しそうに貰ったものだった。

まあ、手持ちが少ないから単純に嬉しいことも多かったけど、帰宅して改めて見るとやっぱり要らないモノばかり。

 

大体その人と趣味が違う、生活レベルが違う、体型だって好みだって違うから。

 

お金持ちの人がくれるものって、案外後が困る。

メンテナンスに余分なお金と気を遣ったり、捨てるに捨てられなかったり。

 

元値が何十万しても欠けた抹茶茶碗とか貰っても途方に暮れるばかりだった。

着物とかもね、どないせいっちゅうの。

 

別の人で気前良くくれるのは良いけど、食べ物は全て賞味期限切れ。

カビが生えてるのもあったし、中身が完全に蒸発してたのもあったし、チョコレートは真っ白になってたし、今思い出しても震えが来る。

 

でも悪気はないし、好意の品と思って殊更喜んでみせたけど、そういう自分に自己嫌悪で、なんか、物乞いでもしてるみたいな気持ちになったことも。

地味にお返しが大変だったし。

 

そう、たとえどんな状況の品でも貰ったという事実がある限りお返しはついて回る。

だったら、そのお金で自分の欲しいものを買った方がなんぼか安いし、納得できた。

 

今はもうそういうのは無くなったのは、大体の人が鬼籍に入ってしまったから。

翻って自分は同じことをしてないか、と反省しきり。

自分が要らないものは相手も要らない。

力関係で弱い相手に押し付けちゃいけないよね。

 

今日も読んで下さり、ありがとうございます。