私の元夫は、30数年前
大学生になってまもなく
大事故に遭遇し
数週間、意識不明の重体になりました。
その状態は、頭蓋骨骨折、脳挫傷、全身打撲、骨折、意識不明の間に起きた十二指腸潰瘍。それにより、胃を3分の2切除。
意識が戻ってからは、暫く記憶障害があり、その後も失語症が続きます。
私は、彼が かつて
交通事故に遭遇したことがある…
という程度の情報しか知らぬまま
南国 沖縄に嫁ぎました。
私は、結婚後
優しく穏やかな彼への違和感が
少しずつ 生まれ始めます。
年子 3人の女の子を授かり
幸せな時間を感じながらも
彼に対する
小さくも
時に、大きな 不安や疑念
心身の傷みを伴う 出来事は
次第に 重みや大きさを増していきました。
が、それは
彼が子どもの頃
父親の仕事柄、転勤が多かったりなどの
生育環境による歪みかもしれない…。
こうして、私たちの
家族の愛を感じていくことで
時間をかけても
きっと、変化していく筈…
そう 信じて、疑わなかったのです。
後で 振り返れば
8歳の頃から
アルコール依存症や統合失調症であった母と
向き合ってきた私には
彼の、普通では考えられぬ言動を
まるごと受け入れる器だけは
プラスマイナス、しっかり備わっていたのでした…。
そして
結婚して、11年後
私の母が
癌と糖尿病により他界したことをきっかけに
彼は、高次脳機能障害であったことがわかります。