最近、野外活動研究会の方々とフィールドワークに出かけることが多く、楽しいことです。この写真は、この間の「岐阜フィールド」で、岐阜の街を歩き回ったあと、みんなで入った喫茶店が、なんと国指定の重要文化財の建物を喫茶店にしてまして……そこで、私は柿を買った人に一個もらったんですが、たまたま家には柿がいっぱいあったので、隣の人にあげたら、彼はその柿を、飲みおわったグラスの上に載せた……そのシーン。

野外活動研究会というのは、街や村を見て歩く人たちの集まりで、名古屋市を中心に活動しています。発足は今からもう40年くらい前ですが、ずーっと続いています。最近は、月一回のペースで名古屋市や近郊の街を見て歩いています。平均年齢はかなり高く(20代の人もいるけれど)、歩き回っている姿だけみれば「高齢者の妖しい集団」みたいな感じですが、みな、きわめてまじめです。

「考現学」というのが一時期話題になりましたが、アレともちょっと違うようです。「路上観察学」みたいなのとも一線を画してます。というか、そういうモンが一般に知られるようになるはるか前からやっている。じゃあ、どこが違うんかね?ときかれますと、明確に答えるのはむずかしいのですが……「カレーライス」と「ライスカレー」の違いよりはもうちょっと違う感じ……

まあ、「カレーライス」と「カレー丼」の違いくらいでしょうか……ということで、私の場合ですが、「無目的」で参加しています。要するに、なにを見ようとか、なにを調べようとかいっさい思わずに、ただ、集合場所にいって、渡される地図をたよりに街を歩く……ただそれだけ……が、楽しい。若い頃には、目的や「調査対象」がいっぱいあって、かなり入念に準備して出かけたものですが、最近は、とにかく、なんも考えずに行って、ゆっくりと歩いてみる……

それだけのことなんですが、これが、なぜか異常に楽しい。雨が降ってれば降ってるなりに、カンカン照りならひからびたノドをちょっと意識しつつも……とにかく、歩いて、見て、出会うものに心が触れていく……それが、ちょっとおおげさにいうなら「一期一会」みたいなもんですかね。ああ、世界って、こんなふうだったんだ……と(やっぱりおおげさ)……目からウロコという……

言葉がありますが……あの言葉はおおげさで好きじゃないんですが、目からモロッコというかカサブランカといいますか……白い家があるとしますと、あっ、白い家だと思う。そのことが楽しい。想像力が湧いていろいろ妄想が出てくる場合もあるし、出てこない場合もありますが、どっちでもそれなりに楽しい。ああ、世界は、楽しいんだって……(またおおげさですが)ちょっと思う……

それで、みなさんと喫茶店に入っていろいろ話してみると、いろんなことがわかってまた楽しい。費用は交通費と食事代くらいのモンなので、きわめて安い娯楽?なのであります。まあ、こういうふしぎな集団がいつまで続くのか……それはわかりませんが、40年続いてきたのだから、たぶん50年は続くでしょう。じゃあその先は?となると未知数ですが……たぶん存続とかは……

それは、大きなモンダイじゃないのかもしれません。でも、これだけ続いてきたことには、なにかの意義といいますか、実体があるような気がします。ものすごく微妙で、デリケートな立ち位置にいること……そしてそれを、メンバーのみなさんが(いろんなかたちであれ)意識しているということ……そういうことなんでしょうか……野外活動研究会、略称野外研は、今日もゆく……