この作品は、8月の2日(土)、3日(日)の2日間にわたって、鴨江アートセンター(浜松市)103号室で開催される『¥3500?展』に出品予定のものの1枚です。ハガキサイズで、500円玉を7枚重ねたものを emon 化しています。

500円玉7枚で3500円ということで、なぜ3500円かというと、この展覧会のコンセプトが3500円だからです。つまり……ふつうは、作品ができてから値段を決めるわけですが、この展覧会では、3500円で販売する!というのがまず最初にあって、作品を、それに合わせてつくる……ということになっているからです。

そういえば……いろんな人の個展なんか見てますと、いちばん安い作品に3000円をつけてる人が多いように感じます。まあ、絵描きさんなんかだと、ポストカードサイズの作品がこれくらい……これなら、ギリギリ「売れる値段」ということで、これ以上の価格になりますと、まず買ってくれる人はいない。

つくる側からすれば、3000円はいかにも安いわけですが、買う側からしてみたら、千円札を三枚も出さなきゃならないので、これは一大決心……というように、つくる側と買う側にはいつも大きなギャップがあるわけですが……この展覧会は、このあたりをいっぺんぎゅっとやってみよう……ということで、おもしろいなあと思って参加することにしました。

まあ、以上は、私の感じたことで、主催者の方の思いはまた違うのかもしれませんが……いろんな思いの作家と見る人と買う人が交錯して、そこになにかが見えてくるのだろうか……ということなのでしょうか……もともと、アート作品には値段ってつかないと、やっぱり私は思っているので、この企画はいいんじゃないかと……

よく言われることですが、ゴッホは、生前には1枚しか作品が売れなかった……それが今では、1枚何億、何十億……アート作品の値段って、ホントにわかりません。ゴッホの手に渡らなかったお金は、いったいダレのものになってしまったんでしょうか……不幸といえば、これほど不幸なことはないんですが……

でも、やっぱり、絵描きは、絵が描ければしあわせなんじゃないかと思います。まあ、作品を作りつづけられるだけの糧(エサ代)は、やっぱり与えるべきだと思うんですが……そうでないと、絶望して別の道に行くか、それがイヤならこの世を去るしかありません……いずれにしても、そこで作品制作はジエンドだ……

考えてみれば、ダレに注文されたもんでもないものを勝手に描いて、他人様に「買え」というのだからシンゾーな話なんですが……だから、売れないのは当然のことで、売れるということは奇跡に近い……とくに日本ではそうみたいですね。欧米だと、一つの文化事業みたいな社会的認識もあるようにもききますが……

日本では、絵は、生活が豊かになったらはじめて買ってみようか……とか、あるいは投機対象になってるみたいですが、アチラでは社会全体として、そういう文化の必要性をきちんと認めているというか……ちゃんと職業として成り立つ余地もあるみたいですね。いったいどこが、どう違うんだろう……

この問題は、いくら考えてもわかりません……で、わからないままに、日々、シコシコと作品を作り続けて、家の中は狭くなり、どんどん貧民になっていく……それが、日本の絵描きの現状のようです。まあ、私だけなのかもしれませんが……社会に必要とされないのはわかっているが、それでも作りつづけたいというのは、一種の業なんでしょう。

ということで、なんかグチのようになってしまいましたが……この展覧会の概要を書いておきますと、次のとおりです。

展覧会のタイトル:¥3500?展
会場:鴨江アートセンター(静岡県浜松市鴨江町1番地)103号室  電話とFAX:053-458-5360
会期:2014年8月2日(土)、3日(日)
時間:2日(土)は午前10時~午後6時/3日(日)は午前10時~午後5時
入場無料

お近くにお住まいの方は、のぞいてみてください。