多くの宗教の世界では、霊的な悪魔や悪霊（あくれい・あくりょう）が存在し、こういう存在が人間を誘惑して堕落（だらく）させ、悪いことをさせるという教義が多いですね。

これって本当かしら？

空ちゃんは不思議な体験の中で、確かに悪魔とか悪霊に見えるような存在に遭遇（そうぐう）したことはあります。仮にそういう存在が実在するとしても、それでも彼らのせいにすることには賛成できませんね。

本当に悪魔や悪霊が存在するとしたら、それは天によって、その存在が認められているからです。彼らの存在が契機（けいき）となって人間の霊的向上のきっかけになるからです。

もっとも、彼らが存在しなくても人間は悪いことをいっぱいします。欲望に負けるからです。人間である以上、人間の証（あかし）である欲望には誰も勝てません。欲望に勝とうとする「その試み自体がそもそも無理」なのです。欲望は人間の証であって、生きる喜びであり、生きる原動力なんです。ゆえに、欲望を否定して人間として生きていくことはできません。欲望の存在は「人生を楽しみなさい」という神様からの贈り物なんです。もちろん、欲望は霊的な悟（さと）りの妨（さまた）げになるものでもありますよ💦

この二律背反（にりつはいはん）するところに人間の悟りがある！ということになります。

以上の実態に関する現在の空ちゃんの考えは、

「人間は人生を楽しむべきだ！ということです。そのうえで、霊的向上を視野に入れて無理をせず努力してみてね」ということになります。

なお、セックスを究（きわ）めていくと、そこに奥深い悟りがある！という考え方があります。確かにそうかもしれません。本当に心から深く愛し合う二人（ふたり）が、正式な結婚のもとでセックスしたら、そういう境地に到達すると思います。しかし、これはきわめて至難です。二人の心に一切の曇りがないことが前提条件だからです。いかに深く愛し合っていても、それが不倫とかそういう陰のあるセックスなら、それは到底不可能です。逆に心に曇りをつくってしまうものです。快楽のあとに曇りに包まれます。

また、このようなセックスによって悟りを求めることは非常に危険だと思うのです。

宇宙は、神様のセックスのような行為で創られたのかもしれませんが、それを人間がマネるのはかなりの無理があり、逆に欲望の渦（うず）の中に巻き込まれておぼれてしまうことになると思われます。このあたりのことは間違えないでね。そんなセックスを第一義とする宗教もあるので注意しましょう！

空ちゃん学：瞑想を楽しむ (fc2.com)

第２１５話「悪魔や悪霊のせいにしちゃダメだね」