（日記をもとに記事にしたのを、ちょい足しリメイク版）
東京に出てきてすぐ、運よく正社員になれた私
成城店での社員生活が始まったけど…
やってる事は、バイトの時と殆ど変わってなかった。
今は、成城店ってもう無くて…高級住宅街にあったので
色々と、他の店舗とは違ってた。
まず、お客様はお金持ち過ぎの方ばかり
店の前に路駐する車は、高級車ばかりで
買い方も、『この棚1列ください』と言う人もいたり
バイトで入ってきた子も、お嬢様過ぎてビックリだった。
著名人が多く住んでる地域なだけあって、芸能人も店にやってきてた。
ただ、大勢の芸能人の方々を接客しても…ピンとこなく
ソックリさんなんじゃ！？と思ってた（笑）
ダウンタウンの浜ちゃん、所ジョージ、長瀬智也、サンマ
聖子ちゃんの娘サヤカを、子供時代によく見かけてたりね。
私の生まれ育った町には、こんな気軽に芸能人はこない。
なので…誰をみても、ソックリさんなんじゃ？ってね
エピソードは沢山あるのだけど…1つだけ困った思い出がある。
ただのオジサンと思って接客してたら、世界のマエストロ小澤征爾だった
私のミスで、クレジットカードを切り直ししなくちゃで…
ご自宅に連絡したら、翌日には世界に飛び立ってた。。。
日本にはいつ帰るのか…未定だと言われ非常に困った
そんな感じで…
正社員になって１か月が過ぎた頃、K社長から私に電話がきた。
『soraちゃん、成城店はどんな感じ？』
私は、心の中で…なんで店長に訊かず私に訊くんだろ？と不思議に思いつつ
気楽な気持ちで、私の見解を話した。
高級住宅地というマーケット、品揃え、売り上げ、在庫管理…
初めてK社長と喋った時のように、直感だけで楽しく語る私
他の社員達は、K社長の数々の伝説を知ってて…
恐れ多くて、まともに喋れない人が多かったみたい。
現在のRARAは、全国に何百とあり…
その創業者、現役バリバリ時代の社長は凄いというより
相当、恐れられてる人だったみたい。
でも私は、急に社員になり…
第一印象のまま、優しいオジサン的な存在だった。
私が、成城店に対する考えを話終えると…信じられない事を言われた。
『soraちゃんさ、今度 池袋にお店出すんだけど店長やらないかい？』
『え…えぇ？？？』
社員になって、１か月しか経ってなかったので…直ぐに返事が出来なかった
他に、店長候補がいくらでもいるだろうに。。。
てか、バイト始めたばかりで社員になったばかりだし
そして、同僚から恐ろしい話をきいた。
RARA(仮名）が、池袋で出そうとしてる物件は元々は
(株)西丸（仮名）のバッグ屋さんだった。
そこが売れなくて、場所が悪いからを理由に閉店させたところ…
K社長が、場所のせいではない。ウチなら必ず売れる店にすると言ったらしい。
そんな流れで、RARAが店を出す事になったんだって
池袋と言えば、(株)西丸の本社があり…RARAの本社もまた池袋だった。
そんな池袋の物件を巡って、軽く火花が散った。
簡単に言うと…(株)西丸から独立したK社長が、(株)西丸に喧嘩売った状態。
K社長は、のちに(株)西丸の社長に就任するのが決まってたので
たぶん、この喧嘩も今思うと戦略の１つだったのだと思う。
誰もが、ここの店長が誰になるのか噂が飛び交ってたらしい。。。
で…なんで私に？
これは、後で聞いた話なのだけど
池袋店に、店長候補が別にいたらしい。
青山にあるRARA1号店の店長が、有力候補だったのに
K社長が、首を縦に振らなく…緊張した会議が続いてたそうで
その休憩中に、成城店に電話してきたという流れだったみたい
で、若かった私は…
逆に、その話をきいて面白いなとも思ってしまった。
東京に出てきて、まだ数カ月しか経ってない。
田舎者の私に、いきなり大都会で店長させようとするなんて…
東京って、面白いなって（笑）
そもそも、小さなボストンバッグ１つで東京に来たワケで…
失敗したところで、無くなるものがあるワケじゃない。
ゲームだと思って、やってみるか
それが私の出した答えだった。
そうして、社員になって僅か１か月後に店長になった私。
最短記録、そして全国でも最年少店長だった。
これも、私が退職するまでは…記録は破られなかった。
私が辞めた後のことは、知らない
店長になるのは良いとして…
東京の暑さにも参ったけど、東京の人の多さに酔ってしまう私
だって中学生の時まで、川でエビ採って遊んでた私よ？
東京に引っ越しするまでは、裏山に熊でるとこに住んでたのよ？
初めて池袋の巨大ターミナルに降り立ったとき、
人の多さで吐きそうになった
成城の高級住宅街と、雰囲気も全然違う。。。
ゴミゴミしていて、見るからに怖い風貌の人も多い。
成城と池袋、同じ東京とは思えない
まぁ…でも、楽しもうと思った。
よし！いざ出陣
つづく
コメ欄、とじまーす