受付時間が終了?



大学病院なんて受診したこともなく、

紹介状を持って大きな病院を訪れることさえ、市民病院レベルで人生で2回しか経験がなかった私。

しかも、たまたま午前中に行っていたからか、

受付時間外、と言われることもなく。


初診が午前中、なんて

頭の片隅にもなかった私。


診療時間内に行きさえすれば、

最後になっても診察が受けれると思っていた。


目の前が真っ暗になって、

思考が停止しそうになった。



でも、ここで諦めるわけにはいかなかった。



主治医から一度電話していて、

紹介状と画像を持って親が来ること、と言われたらしいこと。

でも、今日予約したわけではないこと。

でも、どうしても会ってほしいこと。


必死に伝えたら、受付の方が先生に電話してくれた。


先生が、予約みたいなもんだから通してくれていいよ、と言ってるので脳外科へどうぞ、と言われた。



よかった.....


その後セカンドオピニオン用の問診を記入した、

聞きたいこと、など書く欄があったのは覚えているがなにを書いたのかも覚えていない。

そもそも、セカンドオピニオンで相談に来たわけではなく、

手術のお願い、に来ている。

セカンドオピニオンよりももっとハードルは高い。


その後、セカンドオピニオンの説明をされて、

30分22000円かかるから、

なるべく聞きたいことを簡潔に、と言われた。

時間が長くなればそれだけまた料金も高くなりますから。と。



脳外科の受付に行ってまた事情を説明し、待った。



30分ほど待った頃、

主治医から電話が入った。


A先生とは会えましたか?

J病院から折り返しがあって、開窓術できるとのことですのでJ病院へ行くことも可能です。


との内容だった。



まだ会えていないけど、会ってもらえること、

ここで開窓術をお願いしたいと思っていること、

もしダメだったらJ病院にお願いしようと思うこと、

もしそれまでに手術が必要な状態になったらドレナージをお願いしたいこと、

を伝えて電話を切った。


旦那は飛行機に乗った頃だ。


あとは、私が1人で決める。

私の直感を信じて、

どうするべきか決める。


電話を切って少し待つと、

脳外科の受付の方から、

先生がこのあと会議があるので、十分に話が聞けなくてまた明日来てもらうことになるかもしれない、それでもいいなら、と伝えられた。


15:50頃だっただろうか、

診察室へ呼ばれた。



扉を開けた先には、

ホームページでみた写真よりは少し怖そうな、A先生がいた。

少し、ひるみそうになった。



すみません、

すみません、

ありがとうございます。


そう言って中に入った。



あー、こんにちは。

お母さん、なんで急に来たの?

みんな、予約してセカンドオピニオンに来てるんだよ?

非常識だとは思わなかった?



そう言われて、

断られるのかな....と不安になった。


だってその常識を知らなかったんだよ....(私が悪い)

主治医も午前しかダメなんて教えてくれなかったんだよ(多分私の勢いに負けて言えなかったんだと思う)

そう思いながらも、常識がなかったのは事実で.....


すみません、

本当にすみません、

でももう、ほんとに死にそうなんです。

時間がないんです。


と伝えた。



急に来て、膨大な画像データの読み込みは追いつかず、

画像を見ることもできない、

なんで今日来たの?

主治医から今日行けって言われた?

もう一度言われた。



術後、よくならなくてここ何日か本当におかしくて、

もう、私には死にそうにしか見えない。

今どうにかしないと本当に助からない、

私にはそう思えた、

そう話して、


今までの経緯を聞かれた。


地元で、助からないと言われたこと。

鹿児島に行って、

その後今の病院に来て、

手術したのに、ドレナージを抜いた頃から悪化していること、

今にも死にそうなこと、

涙が出てきた。

ドクターの前で泣いたのは後にも先にもこの時だけだった。

脳腫瘍がわかった時も、

手術した時も泣かなかった。

ずっと我慢してきた気持ちが、

この何ヶ月かを振り返って伝えているうちに溢れてきた。


そこまで伝えると

読み込みが終わった一部の画像を確認して、



これで助からないと言われたの?



と言われた。

難しい場所だけど、

これを手術ができなくて助からないと?

と聞かれた。


地元の病院ではそう言われたし、

そのあとも、


これはF先生しか取れる人はいない。

日本で他にはいない。


と言われてきた。

それを私は信じて疑わなかった。

だからこそ、今の病院にずっといたし、

他の先生、という発想もなくここまできていた。

ブログでJ医大のことを知る、つい最近まで。



A先生は、


これを助からない、っていう◯◯県って....

そんなに医療が遅れてるのか.....


と言った。

そのあと、最新の画像だけ先に読み込んで、と事務の人に伝えて、見てくれた。