「声がかわいい子だなぁ」
紗理菜ちゃんの第一印象は、たぶんそんな感じ。でも、今紗理菜ちゃんを知ったとしても、声フェチの私は同じことを感じると思う。
紗理菜ちゃんの声は、日向坂46では数少ない(と勝手に思っている)高くて可愛い声。あぁいうのを“エンジェルボイス”っていうのかな。
そんな紗理菜ちゃんの声が大好きで、そしてそれと同じくらい、紗理菜ちゃんの紡ぐ言葉が大好きだった。
言葉で傷つけられた経験も救われた経験もある紗理菜ちゃんだからこその、「言葉を大切にする」ということの重みが伝わってくる文章ばかりで。
そして、紗理菜ちゃんの言葉にはいつも誰かへの「愛」があった。
そんな紗理菜ちゃんが愛されないわけないよね。
いつだって紗理菜ちゃんの周りは、「愛」で溢れていたと思う。
卒業セレモニーの日、私はKアリーナにいた。
チケットの発券ミスがあって一部のおひさまが不快な思いをしたというニュースを、読者の皆様はご存知かな。
私の読者様の中に、これに該当する人はいるのかな。
もしいたら、今から書くことはその人を傷つけてしまうと思う。
でも、私の気持ちを全部、正直に書きたいから、このまま書かせてください。
今回のライブ、私はすごくいい席ーーメインステージも通路も全部見える席をもらえた。
加えて前の人が女性だったから、メインステージで踊ってるメンバーもハッキリ見えたし、通路ではメンバーが立ち止まって踊る位置が私の直線上だった。
同じく直線上にあったスピーカーの音に何度かやられかけたけど、たぶん、ほとんどモニターは見てなかったと思う。
だから、紗理菜ちゃんがスピーチをしている姿もハッキリと見えた。
大好きな紗理菜ちゃんの声と言葉を、同期との絡みを、噛み締めるように聴いていた。
その直後、紗理菜ちゃんは私の「夢」を叶えてくれた。
私の小説を知っている読者の皆様なら、私の「夢」が何なのかわかりますよね?
そう、「『沈黙した恋人よ』を生で聴きたい」です。
私、いつもズレてたんです。
ひらがなくりすますで披露した時はDay3で、私が行ったのはDay1。
4回目のひな誕祭で披露した時はDay1で、私が行ったのはDay2。
ずっとずっと、尺が短くてもいいから、生で聴いてみたかった。パフォーマンスをこの目で見てみたかった。
『沈黙した恋人よ』は私がひらがなけやきを好きになったきっかけで、初めて書いた日向坂小説の題材(って言っていいのかな)だったから。
そして卒業セレモニーの一曲目に、あのイントロが流れた。
会場中に「おぉーっ!!」って声が響き渡る中、私はどうなったと思います?
イントロが流れた瞬間、大号泣。
しかも1番のサビが終わって2番のAメロに入って、「フル尺だ!」ってわかった瞬間にまた号泣。
特別な衣装と特別な振り付けに、さらに号泣。
絶対に泣くとは思ってたけどまさかここまでだったとはね。
自分でもびっくりした。
紗理菜ちゃんには、本当に感謝しかない。
卒業セレモニーでやる曲に『沈黙した恋人よ』を選んでくれたことも、フル尺でやってくれたことも。
最後に夢を叶えてくれたことも、私は一生忘れない。
これから紗理菜ちゃんがどんな夢を持って、どんな活動をしていくのかはわからないけど。
紗理菜ちゃんが私の夢を叶えてくれたように、私も紗理菜ちゃんの夢が叶うように応援するから。
紗理菜ちゃん、改めて卒業おめでとう。
あなたのこれからが幸せであることを、心から願っています。