広報やPR、発信の相談で、よく聞く言葉があります。
「うまく言えないんです」
「頭の中にはあるんですけど、まとまらなくて」
何も考えていない状態では、
この言葉は出てきません。
「うまく言えない」は、
すでに何かを掴みかけている状態です。
ただ、その“何か”が、まだ輪郭を持っていない。
だから、話すたびに少しずつ表現が変わる。
強調する部分が揺れる。
聞く相手によって、言い方が変わる。
でもそれは、ブレているというより、
まだ言葉の芯が定まっていないだけです。
広報・PRは、
完成したメッセージを拡散する仕事だと思われがちです。
けれど実際は、
「まだ言い切れないもの」に向き合う時間のほうが長い。
だからこそ、
“うまく言えない”段階で止まってしまうのと、
そこから一段掘り下げるのとでは、
発信の強さは大きく変わります。
私の仕事は、
言い切れるところまで、一緒に掘る仕事だと思っています。
「うまく言えないんです」
その一言は、
準備不足ではなく、
広報・発信の入口に立っているサイン。
そこで引き返すか、
もう一歩踏み込むか。