異端審問と魔女裁判、そして舞台! | 木製魔術道具作家☆ルーン&オガム マスター☆そらのともしび Official Blog

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北部ヨーロッパの樹木信仰をベースにした魔術道具制作、古代ゲルマンの文字・ルーンや古代アイルランドの文字・オガムを使ったリーディングやリーディング講座を主催しています。

『魔女裁判』といえば、近世ヨーロッパを

思い浮かべる方も多いかもしれません。

 

超細かい事かもしれませんが(;^ω^)

魔女狩りは中世じゃなくて

近世ヨーロッパの出来事

とらえるのが一般的なようです。

 

中世がいつまでかの定義は

色々あるみたいですが

一般的には1450年頃

(1453年 東ローマ帝国の滅亡)、

あるいは1500年頃の間で

大体区分けされているようですね。

 

(14世紀~15世紀は

『ルネサンス期』と呼ばれ

古代ギリシアやローマの文化を復興しよう

という運動が盛んになった時期ですが、

この時期が15世紀頃まで続くので

そこまで中世に含む、という考え方も

立場によってはあるみたいです。)

 

そんな訳で魔女狩りは、

ギリギリ中世終盤頃から始まったって感じで

全盛期は近世なんですね。

 

 

魔女狩りへと続く道の発端は、

ローマ・カトリック教会が当時

続々誕生していたキリスト教諸派に対して

『正統信仰に反する教えを持つ

異端である

という疑いを受けたものを裁判するシステム

『異端審問』が要因の一つであると

言われています。

 

その兆しは12世紀ごろ

古代から中世にかけての

修道院制の権威と影響力が弱まり

新しい修道院制度がつくられ始めた

事が挙げられると思います。

 

異端審問は元々、一般庶民を裁く

というより、同じキリスト教でも

ローマ・キリスト教会の規則や

考え方に反するキリスト教諸派に

対するものだったんですよね。

 

以下、すごーく大雑把に

まとめてみますね

 

当時のキリスト教は

宗教組織という側面だけではなく

お役所仕事的な機能もあった訳で

その中には『裁判所』としての役割も

含まれていました。

 

古くは、そこで裁く事は、

民衆の信仰の取り締まりなどで

それは教会への贖罪という形で

行われていて、世俗的な権力とは、

ある程度独立していたようです。

 

しかし新しい修道院の制度が確立していく中

裁判の法律や規則の整備も進められていき

権力の分離、という方向には行かないで

『教会は、すべての罪と不正義を

罰する任務がある』という教えが強調され

一般的市民の訴訟など世俗的な事へも

影響を及ぼすようになっていきます。

 

そうなると、一般市民も

教会の慈悲にあずかろうとして

教会裁判所を頼るように

なっていったようです。

 

その流れの中教会内部では

王が国々を支配するというような

世俗権力をモデルにして、

ヒエラルキー(位階制)が

より強調され高められていきました。

 

しかも、誰よりも深くキリストを、

神を信じているとか、

キリスト教布教の功績を上げた、

という宗教的な質ではなく、

(ローマ・キリスト教会がいうところの)

正義の名において

罪を裁く権限を持つものが権力を持つ

という感じ?でしょうかね?

 

そんな風になっていくと

(他にもいろいろ理由はあったようですが)

同じキリスト教を信じる者の中から

『それでいいの?』と教会の位階制や

信仰の在り方そのものに

異を唱える人々が登場します。

 

他の様々な要因も加わって、

より信仰の原点へと回帰しようとする

グループなど続々誕生して来て

それが民衆の中へ溶け込んで行き

広まって行く動きが

見られるようになりました。

 

そういった新しいグループは

宗教的な質の面から言えば

そんなに間違ったことを言っている

訳ではなくても

一定の限度を超えたとみなされると

中央のローマ・カトリック教会から

『異端』の烙印を押され、

これまでの裁判では死刑が宣告される

事はなかったのですが、拷問が導入され

処刑が行われる事になったのです。

 

要するに、自分たちが権力を使って

様々なことを運営していくのを

妨げる要因になるから排除、

ってことですよねsao☆汗

 

これ以降、もっと様々な要素

(集団心理や当時の気候や病気の蔓延など

外的な要因)と絡み合って

魔女狩りの嵐が吹き荒れるようになります。

 

(異端審問のところだけまとめよう

と思ったんですが、色々あり過ぎて

またしても長くなり過ぎてしまいましたイヒヒ・・・くるくる

もっと簡潔な文章が

書けるようになりたい......(;´・ω・)

 

ここまで超大雑把解釈なので、

どうして異端審問にて

拷問が取り入れられたのか、とか

魔女とは何か?

魔女狩りとはなんだったのか?

について、もっと詳しく知りたい方は

こちらの本をお勧めいたします↓2↓コチラ

 

 

字がちっちゃくてボリュームもありますが

地母神信仰からキリスト教とユダヤ教の関係

などなど、大体時系列で書かれているので

歴史の流れを把握する事が出来ます。

 

この中で面白かったのが

魔女狩りが落ち着いていった原因の一つ。

 

魔女狩りが盛んだったのは

16世紀から17世紀ですが

その後半頃になってくると

魔女だと名前が挙げられた人たちに

憑依現象が多くみられたそうなんですね。

 

初めのうちはそれを悪魔憑きととらえて

キリスト教は悪魔祓いの制度などを

整えていくのですが

同じ頃、精神医学も発達してきていて

裁判において、医学者の

『これらの現象は、神経症的な症状を

示しているからだ』という主張にも

耳を傾けられるようになっていった事から

悪魔憑きも減って行き

同じように、魔女裁判も下火になっていった

というような事が書かれていたことです。

 

『神経症を対象にした精神病理学が

フランスを土台にして開花したのは、

魔女を悪魔憑きとしてとらえたのが

フランスだったからである。

――P260より引用』

 

なんか、下火になってよかったっていうか

皮肉っていうか......(;^ω^)

 

と、前書きがいつにもまして長いですが汗

そういった出来事もあり、

17世紀末にもなると

ヨーロッパでは少しずつ

魔女に対する妄想から脱却し始めて

行くのですが、遠く離れたアメリカでは

最悪の魔女狩りが起こってしまうのです。

 

それが『セイラムの魔女裁判』。

 

1692年3月のある夜、

マサチューセッツ州・セイラムの

牧師の家に集まった子どもたちは、

奴隷の女性を囲んで、

未来を占う術を教えてもらっていました。

 

奴隷のタイテューバ(ティテュバとも)は、

牧師がカリブ海バルバドスで買った

黒人女性で、奴隷として売られた時は

キリスト教徒になっていたそうですが
それ以前はブードゥーに通じていたとの事。

 

卵とグラスを使って

『将来結婚する相手』を見たり、

恋占いを行ったりした模様。

 

日本でも修学旅行の夜とかに

ありがちな(?)、こっくりさんとか

心理テスト、様々な恋占いの類

だったんだろうと思われます。

しかし、子どもたちに異変が起こります。


身体中を痙攣させ、

喉が詰まったような嗚咽を漏らしたり、

悲鳴を上げて気を失ったり、

動物のように駆けまわったり...。

 

特に痙攣は、見るものを圧倒させるほどの

異様さで、子どもたち自身の力では

出来そうもない動作に見えた、との事。

この事により『子どもたちは被害者』

という視点が強化されてしまったのでしょう。


集まって来た医者など大人たちに

なす術はなく
『これは悪魔の力によるものだ!』

と理解するに至ったのでした。

 

牧師たちはタイテューバを拷問し、

ブードゥーの魔術を使った事を白状させ、

魔女であるかどうかも厳しく問い詰めます。

 

初めは拒否していたタイテューバですが、

やがて、自分が魔女であることを認め、

さらには自分が悪魔と契約した時、

他にもセイラムの住人が二人いた、

と告げました。

 

セイラムは敬虔な清教徒(ピューリタン)

の村だったので、そのような異教の魔術を

行うものは、悪魔と契約した魔女だ

とみなしたのでした。

 

これをきっかけに、

200名近い村人が魔女として告発され

25人ほどが命を失う事になるのです――。

 

 

この一連の騒動は、集団ヒステリー、

政治的敵対者の排除、

麦角菌による中毒症状、または、

行きすぎた清教主義が原因ではないか、

と言われています。

 

のちに、集団心理の暴走例として

多く引用され、1953年には

この話を題材に当時の世相を反映させた

『るつぼ』という戯曲が、

また1996年には、この戯曲を映画化した

『クルーシブル(The Crucible)』

が公開されました。

 

 

 

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日本でも『るつぼ』は

何度も上演されてますし

昨年もシアターコクーンで

やってたみたいですね。

(堤真一、松雪泰子、黒木華、

溝端淳平さんたちがご出演。

恐らく、集団心理のきっかけになった

少女の役を黒木華ちゃんがされたのかな?

それはそれで観たかった~!!!)

 

映画『クルーシブル』は、

友人がブログで紹介していて

いつか観ようと思っていた作品なのですが

現在残念ながら未だ未視聴。

 

(ご興味ある方は是非、

AWENさんのブログ記事をご覧くださいませ。

あらすじもご紹介してくださってます↓2↓コチラ

Ceridwen's Awen  『セイラムの魔女たち』 )

 

なので、ネットで現実の事件の概要を

読んでみた限りなのですが

時代が移り変わっても、

人が人である限り色褪せる事はない

テーマなんだろうなぁと感じました。

だから、何度も上演され

映画にもなったのではないかなぁと。

 

で、まぁ要するに、観ようと思って

忘れていたわけですが(;^ω^)

この度、『るつぼ』を下敷きにした

舞台が上演されるという情報を入手出来。

 

しかもしかも、

『この人の演技を観たい!』

と常々思っていた役者さんが出演する

とのことで、速攻でチケットを予約

 

その役者さんは

春名風花(はるかぜ)ちゃん。

 

あれは何年前でしょう?

5~6年以上前かな?

TVバラエティーで『早泣き子役』的な感じで

結構お見掛けしてたんですが

当時小学生だった彼女のツイッターが

とても面白くてフォローしてたんですよね。

 

日テレ土曜日枠のファンタジー系ドラマ

『悪魔ちゃん』にも出ていて、演技も上手で。

 

この時、風花ちゃんは中1か中2かな?

役柄は、主人公のクラスメートの一人で

家庭内には悩みの種があるけど

学校では一般的な生徒、

という役だったと思います。

 

これ観てた時、風花ちゃんの

もっと複雑な役柄を演じるところ

観たいなぁ!ってすご~く思って。

 

簡単に言うと、例えば思春期特有の

毒を含んでいるような役とか。

(脳内イメージは『女王の教室』とか

『R-17』とか『わたしたちの教科書』

みたいな感じ?)

 

出来たら、

高校生までいっちゃうともう違う、

中学生くらいのまだ幼さと

大人に向かっていく段階が

同居しているような短い時期に

そういうのやってくれたらいいなぁって

楽しみにしていたんですが

このドラマの後、彼女は声優としての

お仕事をメインにするように。

 

ご本人のやりたい事がやれるのが

一番いいから、残念だけど仕方ないなぁって

思っておりましたら、舞台には

結構出演されるという事で

 

しかも、先に挙げた

わたしの希望に近いような役が多そうで

いつか機会があったら......と思っていたら

なんと知りたかった、

観たかったお話をやるというので大喜びきゃーキャー

 

どの役をやるのかはまだわかりませんが

でも、風花ちゃんがツイッターで

『嫌な人』って言っていたので

アビゲイル役なのかなぁと

ワクワク楽しみにしております。

 

(AWENさんの解説を

お読みになった方はわかると思いますが

その役は、初めに集団心理の兆候を

表したうちのひとり。

実際の事件とは違って

舞台『るつぼ』ではもうちょっと違う要素も

加わって来てて...((((;゚Д゚))))......

 

...とここまで下書きしてたんですが

昨日か一昨日情報解禁になったらしく

アビゲイル役確定みたいでした!

キャ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

どうしよう、ワクワク止まらない!)

 

関連ブログを読んでみましたら、

原作のある戯曲だけれど、

現代っぽい感じになるのかなぁ?

どっちにしても楽しみです

 

『バルバトス ~嘘、連鎖、叫び~』
2017年8月16日(水)~20日(日)

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そういえば、wiki先生に

こう書いてあったの見てハッとした(;^ω^)

 

 

ずっと奴隷・タイテューバの故郷

だと思ってたら、悪魔だった~!

(ブードゥーの魔術的儀式がモチーフに?

とか思ってましたが全然違いました汗

公式サイトにも

バルバトスのシジルが使われてました。)

 

 

 

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