すなのうた

すなのうた

皺のあるシャツと
皺のないシャツ









木目をたどる旅にでている


坂道をのぼっても(のぼっても)


目的地が逃げるので


時間におくれては


爪のさきの


三日月形の夜に引きもどされる


星は鼠をてらす


さみしい独り言の薄膜で十字につつんでいる


じぶんを守るために


できるだけ視界をちいさくして


(それでも消さずに)


五月に毛糸を着て


中也を朗読している


鼠の背中に