奄美大島大冒険キャンプにご参加されたみなさまへ
昨日まで奄美大島大冒険キャンプにご参加いただきましてありがとうございました。
一日経過しましたが、旅の疲れは出ていらっしゃいませんでしょうか。
どうか短い夏休みかとは思いますが、残りの夏休みも有意義に過ごされますように。
今回の大冒険キャンプは関東より9名、関西より2名、東海より2名の総勢13名のお子様にご参加いただきました。
短い夏休み、また不穏な昨今の情勢下で大切なお子さまをお預けいただきました保護者のみなさまにはあらためましてお礼申し上げます。
6泊7日、全日天候に恵まれ、曇り空の日でさえ1日もなく、全ての体験を行うことができました。
余談とはなりますが、本日より台風8号の影響で奄美大島は天候が大荒れ、お子さま方の元気が台風の接近をも止めたのではと奄美大島の施設の方々と話をするほど、恵まれた天候となりました。
6泊7日、お子さま方とご一緒させていただき感じたことは、お子さま方の適応力とコミュニケーション能力の高さだったと思っております。
今回の大冒険キャンプでは、通常のプログラムに加え、全日程の約1/2である2泊3日にビーチキャンプを取り入れさせていただきました。
そらまめキッズアドベンチャーではSoramame Outdoor Challenge(略:SOC)というお子さま方の『生きる力を育む』ことを目的に、無人島や川を下りながらキャンプを行う等の非日常かつ制限下でのツアーを実施するプロジェクトを運営しておりますが、その要素を本大冒険キャンプにも組み込ませていただいた次第です。
鹿児島県庁より特例認可を受け、手つかずの自然で実施したキャンプは、大自然の素晴らしさを感じることができる一方で、大自然の厳しさも教えられるものでした。
日中に降り注ぐ灼熱の熱帯地方の太陽は、足元の砂をも高温にし、上からも下からも熱波を与え、体感温度は気温をはるかに上回るものでした。そんな日陰一つない白砂のビーチで、お子さま方はビーチキャンプの日数が経過するにつれ、工夫をし始めます。
1人で行うのではなく、協力して行うことで作業時間を短縮すること、太陽が直上に上がり気温が高くなる日中よりも、まだ夜露残る朝の起床後や、太陽が水平線に沈みかける夕刻に、行動量の多い翌日の準備や荷物整理、食器洗いを行うようになったのです。
そして日中の気温が高い時間は、思い思いに海遊びを楽しみ、手つかずの自然や色とりどりの熱帯魚を満喫する。
これは私たちスタッフがヒントは与えたものの決して指示はしておらず、お子さま自身が「どうすれば自分が一番楽しめるのか」「効率的に行うためにどうすればいいのか」を本質的に考えたからだったと思います。
そしてビーチキャンプを終えた全日程上の5日目には、班や性別の垣根を越え、13名全員がそれぞれの名前を覚え、各班の部屋を行き来してはカードゲームや話などに興じるほど、団結が深まりました。
またお子さま方は生活をする上で、大切な衣・食・住に関しても、主体的に学んでいただきました。
ビーチキャンプを通して、自分が使ったものは自分で片づける、水は無限の資源ではないこと、人が何気なく捨てる捨てるごみによってどれだけ自然が汚染され、そこに住む生き物の生命にどれだけの危機を与えているのか。これまで都会では、ニュースやドキュメンタリーで視聴したり、道徳を説く授業等で傾聴していたものを、自分自身がその舞台に身を置くことで、主体的に五感で学ぶ機会になったことと思います。
印象的だったのは、ボートフィッシングでの出来事です。
釣り上げた魚を、漁船上で船長さんが締めた後、うろこと内臓を除去する作業をお子様方に行っていただきました。ボートフィッシングというレジャーを楽しんだお子様方は、包丁で魚を締める作業に代わると、笑顔が消え、その作業を真剣な眼差しで見つめ、一匹一匹の魚を大切に扱い、ビーチで塩焼きにした際には、骨以外残さずしっかりと「命を頂いて」くださいました。
これも、スーパー等で、売り物として出ている魚ではなく、命を頂くその行程から見ていたからこその出来事であると思います。
6泊7日という期間で、私共そらまめキッズアドベンチャーがお子様方に野外体験学習機関としてお伝えしたかったことは全てお伝えすることができたと思っております。
また今回ご参加いただいた13名のお子さま方で最高の大冒険キャンプを作ることができました。
本大冒険キャンプはこのブログをもって終了となりますが、お子さま方におかれましては、この大冒険キャンプで学んだこと、感じたことを大切に今後も歩みを進めていただくことができましたら、私共としてもとてもうれしく思います。
最後に奄美地方の方言にて御礼を申し上げまして締めくくりとさせていただきます。
7日間、ありがっさまりょーた(ありがとうございました)
【責任者:坂口】