冷たくて苦い君のコト | -sora-

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暇なときに思いついたこととか、日々の出来事とか、執筆活動についてのお知らせとか書いてます(๑⃙⃘◡̈๑⃙⃘)˖˚ ͙ෆ

"松岡の頭!つるっつる"

掃除中、裕哉からLINEが届いた。







「ぷっ。」


画像を見て思わず吹き出してしまった。





学校にいる禿げてる先生、その中でもナンバーワンが松岡である。






"ちょっとー、今掃除中!"






そう送りかえそうと思ったのもつかの間、教室が静かになったことに今更気付いた。




恐る恐る視線をドアの方にやると案の定、「不思議先生」こと寺沢が私のほうを見ていた。








「……後で職員室な。」




そう冷たい声を出すと寺沢はどっかへ行ってしまった。


寺沢と呼び捨てにはしているものの立場上先生である寺沢のほうが上であり仕方なく私はサボっていたほうき掃除を再度やり始めた。











放課後。




ダルそうにカバンを扉前に置いて深呼吸をした。


「コンコン」といういい音が扉を叩くとなった。






「どうぞ。」



寺沢の冷たい声が聞こえてきて私はなぜかカーディガンの裾を指に巻きつけた。









「ガラッガラガラ…ガラッ…。」



たてつきの悪いドアを力尽くで開けて今度は「ガラッガラガラ…ガラッ」と閉めた。








「来ましたけど…。」




入学してからもう3年だってのに、寺沢と向かい合って立つのはこれが始めてだ。