この頃 歌のこと書いてないなぁと思いましたので
ずっと向き合っている歌曲をご紹介。
歌曲を歌うのはだいぶ久しぶりです。
ベッリーニは学生の時にちょっとやったくらいで…。

この曲は今  声楽を師事している千代崎先生から頂いた課題です。

ベッリーニ作曲 
 la ricordanza 
追憶 と 日本語題がついています。

追憶 = 昔を思い出して懐かしむこと


ベッリーニ様


この曲の前奏を聞いたら オペラ好きの方なら わかるはず、これって オペラ『清教徒』の"あなたの優しい声が" のアリアと同じじゃん? と思うかたもいらっしゃると思いますが メロディ一はだいたい 一緒だけど 歌詞が違う。シュチュエーションも違います。

アリアの方は 狂乱の場と言われるところで歌われる。言わゆる めっちゃ見せ場。 そして めっちゃ長い曲 
ゆったりしたカヴァティーナ とアップテンポのカヴァレッタでできています。

歌の内容は 愛する人が 他の女性と逃げたという勘違いで 正気をを失ってしまったエルヴィーラがあの人の優しい歌声がいつもあったけどそれも消えてしまった…と歌うものになっています。(まぁ 最後は誤解も解けてパッピーエンド💮っす)


ではでは 追憶の歌曲はと言いますと.....

ある夜の出来事。
男性が愛しい女性の死に遭遇したお話。

Era la notte, e presso di Colei
Che sola al cor mi giunse e vi sta sola,
Con quel pianger che rompe la parola,
Io pregava mercede a martir miei.
mercede a martir miei.

それは 夜だった 
私の心に感銘を与えた人はただ1人
涙で言葉をつまらせ
私は苦悩に報い祈った

Quand'Ella Chi nando gli occhi bei,
Disse,
(e il membrarlo sol me, da me invola:)
彼女は美しい目を伏せて
言った
(それを思い出すと 気が遠くなってしまう)

Ponmi al cor la tua destra,
E ti consola:
Ch'io amo e te sol'amo intender dei.

右手を胸に置いて
そして 慰める
あなたを愛している あなただけを愛している

Poi fatta, per amor tremante tremante e bianca,
In atto soavissimo mi pose
La bella faccia sulla spalla manca.

愛のために震え 蒼白となって
その美しい顔を左肩に乗せた。

Se dopo il dolce assai più doul l'amaro:
Se per me nullo istante a quel rispose,
Ah! quant'era in quell'ora il morir il morir caro!

Ah! quant'era in quell'ora il morir il morir caro!

もし甘さの後にずっと辛い悲しみが待っていようと
もし私にとってどんな時も比べものにはならないにしても
ああ!あの時ほど死が愛おしかった時はなかった


光景がスっと心に見えてくるような曲です。
ピアノは 常に右手が刻んでいますがとてもレガートでそして優しい…。
実は 敦賀の海を見に行った時にこの曲をエンドレスで流していたのですが 泣く泣く…。
こんなに 曲を聞きながら 泣いた事ってないくらい…。

あれです 多分 全部 コロナのせいだっちゃ。

心  不安定なんかな。
しかし この曲も 伝えられるように 練習 練習