袖口の刺繍スーツの袖から見える、あの刺繍 あれを刺したのはあたしの仕事(と、思ってる方がこの世にいらっしゃるはず その方の述懐を想像してみる あの仕事が来た日から 思いがけない幸せに天にも昇る心地 糸の色も指定されてるし 何処に心を籠めようか? 仕事を始める日 水垢離をとった 誰にでもなく 自分の赤心を刻むために