木の葉船連れの実家の近くに 海苔の養殖の浜があり あさりが ぷっくり丸々と 薫り高く 美味しかった その浜から 漁船に乗って海へ出た 春の日は思いのほか暑かった 船はゆらゆらと 波をかき分けて進む どこへ行くの? 舟遊びの妙を感じるには 歌を詠むでなし 音のない 潮の香りがむせ返るよう 舟遊びに飽きて 遠くに見える縁者の家が恋しくなった ふと、、厨子王の母も不安な気持ちになったであろうと。。 別れ船にはならずに 浜へ帰ってきた