それは3メートル向こうの寝息

そこまでしか届かないけど

その先は谷あり針山あり

 

ベッドに磔刑となり あなたより長生きしてるけど

未だ助けは来ない

ミニマム宇宙で生きながらえながら

キーを叩く

押し広げられた空間にふわりと浮かび

そろそろと自分の周りを見回す

 

手のひらの上の広場があるだけ

一歩踏み出せば奈落が口を開けている

そして電源を落として また闇に戻る