「しっかり抱いて。。。  ひとりぼっちは もぉ嫌」   確かめるように女は呟いた

 

出会い茶屋の一室

雪がうっすらと前栽を白く染めていた

 

長い冬が始まろうとしていた

道ならぬ男と女

春まで逢えない

雪解けまでの日々を二人は耐えねばならない

薄っすら汗をかき

柔らかい白い肌をむさぼる

 

「千沙。。  あぁ  俺は離したくないよ 」

時がたてば次の逢瀬を約して別れるふたり

今を糧に一冬を越す

 

望むものなど何もない

あの人を信じて 冬の一人寝に 泣く