春期講習に通い、予備校に慣れたら、
4月中旬頃から授業が始まりました。
前も書きましたが、
我が家が住む地方には予備校というものが存在せず、
予備校というものがどんなものなのか息子は知りませんでした。
パソコンに向き合って授業を受ける○進しか経験がなかったのです。
まず予備校に慣れる必要がありました。
高校生時代は毎朝私が叩き起こすまで寝ていたし、
いつもギリギリに登校していたので、
自分で朝起きて予備校に通えるのか、
それはとても心配でしたが、
とりあえず夏前までは遅刻もせずに通っていたようでした。
地方都市にある大手予備校○○校ではなく、
わざわざ都心の本部校に息子を通わせたかったのは、
レベルの高いライバルたちに囲まれて、
一流講師と言われる先生方の授業を受ければ、
多くの刺激を受けてやる気になってくれるのではないかと、
そう考えていたからでした。
息子がやる気を失った理由の一つに、
在籍していた高校への不満があったのではないかと思っていたからです。
予備校が一つもないというほどの田舎ですから、
高校もまったく選べません。
選びたいと思う家庭では高校から(あるいは中学から)
寮がある進学校を選び、地元を離れます。
我が家では高校卒業までは親元で育てたいという思いと、
そんなに裕福ではなかったので、
そういう選択肢はありませんでした。
息子は中学でも高校でも『吹きこぼれて』いました。
中学時代は本当に酷かったと思います。
毎日毎日学校に行きたくないという子どもを、
いろいろなだめて無理に送り出した日々を思い出すと、
辛くて涙が出ます。
学校の勉強が面白くないなら、
もっと高度な勉強が出来る塾へと思っても、
そんな高度な勉強が出来る塾もないのです。
高校生になってやっと○進に通えるようになり、
ほっとしたくらいです。
自分で何か高度な参考書を買ってコツコツ勉強できるような子だったら何も悩みがないのですが、
うちはそういうタイプでもなく、
ただ学校の授業が面白くなくて学校で過ごしてる時間が無駄で、
とても苦痛だったと言っていました。
それなら!
知的好奇心を満たしてくれるような、
一流講師の先生方の授業を受けられる環境にいれば、
きっと息子も変わるはず!
その考えは正しかったと思いますし、
息子は水を得た魚のように勉強し、
前半に受けたテストでは、
成績優秀者名簿に名前があった!と喜んでいたこともありました。
ただ、全体的には成績が驚くほど上がったという感じはなく、
それは夏前までずっと続いていました。
特に、克服しなければいけない数学と物理の弱さは、
まったく改善されていませんでした。
そして、この前入学したばかりだったのに…
と思うような時期に、
夏期講習の話が息子からきました。
予備校の一学期ってあっという間に終わってしまって、
すぐに夏期講習の期間に入ってしまうのです。
予備校の授業料は一括で払っているので、
それでもう何も払わなくて良いかと思ってしまいがちですが、
7月になったらもう夏期講習という感じで、
7月、8月と授業がないのも不安なので、
結局息子もいくつか講座を取ることになり、
それが15万くらいだったかもしれません。
ちょっと予備校のシステムに不安を感じ始めたのでした。
我が家がつまずいた石に、
多くの方が気がついて避けることができますように。
我が家の失敗が、
多くの方の成功につながりますように。
そんな気持ちで書いています。