「自分が1番自分らしくいられる場所」
EAGLESそして応援団は私にとってそんな存在でした。
遡ること3年前、憧れの上智大学への入学は私にとって何よりも嬉しいもので、どんなサークルに入ろう、どんな新しい友達に出会えるのだろうと希望と期待で胸がいっぱいでした。
しかしそんな期待は新型コロナウィルスによって無惨にも打ち砕かれます。
対面授業はおろか、学校に入ることもできない状況に絶望したのはついこの間のように感じます。楽しみにしていたフレッシュマンウィークなんてあるはずもなく理想とかけ離れた現実にやるせない思いでいっぱいでした。
それでも無駄な4年間にはしたくない、何か熱中できるものが欲しいという思いは消えていませんでした。私は中高でもチアリーディング部に所属していたため、もう一度チアリーディングでしか味わえない感動を味わいたいという思いから、先が全く見えない中でも何とか未来に望みをかけて EAGLESへの入部を決めました。
ですが1年生のほとんどがオンラインでの練習。同期にさえ会えずに、1人孤独に部屋でパソコンに向かって踊る日々でした。
こうなることは薄々わかっていました。授業さえ対面でできていないのに部活動が対面でできるはずがありません。それでもこの状況を仕方ないという言葉だけで自分を納得させることはできませんでした。
こんなことがしたくて入部したわけじゃないのに、いつまでこんな日々が続くんだ、そんなことをずっと考えながら練習をしていた気がします。
先輩方が沢山試行錯誤をして私達のために練習をしてくださっていたことはもちろんわかっていました。それでもいつ行けるかわからない応援のために孤独に続く練習は私にとってはとても苦しく、やるせなさに涙を流しながらパソコンの前に立っていたこともあります。
チアリーディングの楽しさを知っているからこそより一層悔しくて、誰のせいでもないからこそ、この憤りをぶつけることができずに葛藤する毎日でした。こんなことならいっそのこと辞めてしまおうか、そんな風に思ってしまったこともありました。
そんな私の心を繋ぎ止めたのは高校時代の思い出でした。私には全国大会はおろか地区大会でも下位であったところから、高校2年生の引退の大会で全国大会2位になった経験があります。先が見えず落ち込んでいた私は何度も何度もこの時の演技を見返しました。
同期と後輩と顧問の先生方とコーチと悩み、沢山試行錯誤しながら考えた演技をノーミスで終えた時の言葉にできない達成感と自然と涙が溢れてくるような感動は今でも忘れることができません。この時の演技は私に忘れかけていたチアリーディングの楽しさはもちろん、このスポーツでしか味わうことのできない達成感と感動を思い出させてくれました。
チアリーディングの素晴らしさを教えてくれた中高のチアリーディング部には感謝の気持ちでいっぱいです。
それからの私はどうにもならない現状に落ち込んでいても仕方がない、この苦しい時期を乗り越えた先にきっと明るい未来が待っていると、今の経験がきっと力になると信じ前向きに練習に取り組めるようになりました。
そして当時待ち望んでいた明るい未来がちゃんと待っていました。何よりかけがえのない仲間達に出逢うことができました。
対面練習が再開してからは高校と同様にトップというポジションを任せてもらうことになり、これまでやったことのなかった技に沢山挑戦させてもらいました。私は小心者で、恐怖心から新しい技に挑戦するのにかなり時間が必要なタイプです。
そんな時に自分も怖いはずなのに「絶対にキャッチするから」と声をかけてくれる仲間
案の定危ない落ち方をして痛い思いをさせてしまったのに「もう一回やろう、ゆりなら絶対にできるから」と支えてくれる仲間。
自分の怪我を隠しても明るく振る舞い一緒に練習してくれる仲間。
スランプに陥った時に何も言わずに背中を叩いてくれる仲間。
私が悪いのに「私ももっとここ改善してみるね」と言ってくれる仲間。
私の成功を自分のことのように喜んでくれる仲間。
トップは花形のポジションだとよく言われますが、私達が輝けるのはベース、スポット、ミドル、ファーストの皆さんが私たちを支えてくれているからです。
自分が技に抱く恐怖心よりもいつも体を酷使しながら支えてくれる仲間のためにどうにか技を成功させたいと思えました。そして挑戦することが、技を決めることがトップとしての使命だと、自分が日々支えてくれる仲間達のためにできる唯一恩返しだと思いながら練習に臨んでいました。
沢山の素敵な仲間達が支えてくれたおかげで、この4年間でチアリーディングでしか味わえないかけがえのない瞬間を数えきれないほど味わうことができました。
沢山練習を重ね何度も挑戦した技が初めてできた時に仲間と喜びあった瞬間も、大会の演技を初めて全乗せで終えられた時の達成感も、ソフィア祭で溢れるほどのお客様に拍手を頂けたこともきっと一生忘れることはありません。私にとって一生の宝物です。
もちろん決して楽しかったことだけではありませんでした。
コロナで全員揃って大会に出られなくなったこと、ようやく迎えられた初めての上南戦で一生懸命作ってきた夏構成が披露できなくなってしまったこと、大会本番私のミスで全乗せを達成できなかったこと、大切な同期が大怪我を負ってしまったこと。数え出したらキリがないほどです。
思わず下を向きたくなるようなこともあったけれど、私の周りにはどうにかして困難を乗り越えようと、前を向いて進もうとする仲間がいました。下を向いてはいられない、私も現実に向き合おうと何度も思わせてくれました。数多の困難を共に悩み、支え合いながら一緒に進んでくれた仲間がいたから今私はここにいることができているのだと思います。
週4回の練習に毎日の昼練、4年間の殆どをチアリーディングに捧げてきました。休みたい、疲れた、私ももっと遊びたいと思ってしまったこともあります。ですが4年間を振り返ってみると、私はこの団体が「自分が1番自分らしくいられる場所」 であると胸を張って言うことができます。
就職活動中将来への不安で先が見えなかった時、皆とスタンツを組めばなぜか前向きな気持ちになれました。最終面接で落ちて落ち込んでいた時、皆と笑い合えば悲しさなんていつの間にか忘れていました。
練習前後仲間とと他愛もない話をして大笑いしている時間が、切磋琢磨し合いながら仲間とチアリーディングをしている時間が私は大好きです。
色んなことがあった4年間だったけれど、振り返ってみるとどの瞬間も輝いていたと思えるほどかけがえのない時間を過ごさせて頂きました。
3年前不安を抱えながら勇気を出して体験練習に参加した自分にその選択は間違っていないよと言ってあげたいです。もう一度人生をやり直せるとしても同じ人生を歩みたいと思えるほど、チアリーディングというスポーツに、そしてEAGLESの仲間達に出逢えて幸せでした。本当にありがとうございました。
両親へ
4歳でバレエを始めて以来ずっと好きなことを続けさせてくれてありがとうございました。中高でバレエと部活を両立できたのも、4年間ほぼ毎日ある練習に熱中できたのも沢山支えてくれた家族のおかげです。立派な社会人になれるようにこれから頑張ります。
1年生へ
沢山の授業に加えて、練習の準備に片づけもあって本当に大変な1年だったと思います。ここまで頑張ってくれて本当にありがとう。人数が多い分大変なこともあると思うけど支え合いながらチアリーディング生活楽しんで!4年間あっという間だからね!素敵なチアリーダーになってね!
2年生へ
技術力も高いのに仕事までできちゃう最強な学年の2年生!何でもできちゃう2年生だけど部活をより良くするために沢山考えて行動してくれていたんだろうなって思っています。沢山助けてくれてありがとう。準幹部になっても皆ならきっと大丈夫!皆が作る構成に参加したいと思ってしまうくらい、これから皆の作るEAGLESが楽しみです!ずっと応援してます!
3年生へ
この1年間準幹部としての仕事本当によく頑張りました!チームのことはもちろん部員一人一人に寄り添える優しいところが皆んなの素敵な所です!10年間のチア人生のラストイヤーを皆の作るEAGLESでチアができてとっても楽しかったです。沢山の素敵な思い出をありがとう。人懐っこすぎる皆んなは後輩なのに友達(?)みたいに接してくるけれど、そんな可愛い所も含めて大好きだよ!(笑)残り1年楽しんでね!沢山ありがとう。
同期へ
本当に4年間沢山お世話になりました。みんなに出逢えたことがこの団体に入って1番良かったと思うことです。皆と過ごした時間は私にとって一生の宝物で、皆は私にとって1番信頼できる仲間です。私達の学年にしかわからない辛さが沢山あったよね。どんな壁にぶつかっても絶対に諦めない皆は私の自慢の同期です!私のくだらないノリにいつも付き合って、大爆笑してくれる優しい皆が大好きだよ!!(笑)朝の寒い雨の日の練習テンション低くなってごめんなさい。これから先、別々の道を歩むことになるけれど、皆がそれぞれの場所で輝けますように!出逢えて本当に良かった。
Aチームの皆へ
皆へのメッセージを書いてるのはちょうど11月26日、大会本番の帰り道です。惜しかったね。あと一歩だった。今までで1番悔しいです。でもこんなに悔しいと思えるのはそれだけ自信があったからだと思います。このチームなら本番絶対に全乗せ出来ると思っていました。だって練習で出来ることは全部やったし、この4ヶ月全員がひたすら練習に向き合ったから。大会って本当に難しいね。でもこの4ヶ月間頑張ってきたことは必ず皆の財産になっているはずです。大会で全乗せする夢は後輩の皆に託します。11人の可愛くて頼もしい後輩達!来年皆でAチームに入って絶対全乗せしてね!!皆なら必ず出来るから!ラストの大会このメンバーで頑張れて本当に良かった。本当に楽しかった。幸せな4ヶ月間をありがとう。最高で最強のチームでした!
12月8日の荒鷲の集いをもって10年間のチアリーディング人生に、4年間の応援団生活に幕を閉じます。10年間でお世話になった全ての方に恩返しができるよう、残りの練習にも精一杯励みたいと思います。是非足を運んで頂けると幸いです。
4年間ありがとうございました。
チアリーディング部 4年佐々木友梨