応援団員としてブログを書くのも最後となりました。

今年度吹奏楽部長を務めさせていただきました、ソプラノサックス担当の依田麻里乃です。


「自分の音で誰かを元気づけたい」

これは入団当初に私が掲げた抱負です。

私は中学高校で吹奏楽部に所属していたのですが、その時はコンクールで良い賞を獲るため、そしてソロを勝ち取れるよう自分のために必死に練習してきました。

しかし、正解のないはずの音楽という分野で、自分の演奏に点数を付けられることが嫌になるだけではなく、自分が選ばれることで周りの仲間が選ばれず悔しそうにする姿を目にするたび、私は吹奏楽に何を求めているのだろうと考えるようになりました。

同時に、そもそも吹奏楽部に所属するきっかけとなった「野球応援をしたい」という気持ちをどうしても抑えることができず、応援団に入団することにしました。

自分のためではなく誰かのために楽器を吹きたい。そんな新しい目標も持って。





当初想定していた「誰か」というのは、体育会部活動の選手の方々でした。

しかし、応援団として4年間、様々な部活動さんへの応援だけでなく、大学の式典、応援団が主役の荒鷲の集いで演技を披露することでこの団体が想像以上に多くの方々のおかげで活動をすることができていることに気付きました。

応援団という文化を引き継いできて下さった先輩方や発表の場を設けてくださる大学職員の皆さま、演技を見に来てくださる観客の皆さま、友人、家族。そして一緒の舞台に立つ団員。

日を重ねるごとに、自分に関わってくださる全ての方に自分の音を届けたいと思うようになりました。


そのためでしょうか、自分の音がまっすぐで華やかな音だと言われるようになりました。

実は、私は大学2年生になってアルトサックスから、中学3年生の頃から掛け持ちで演奏していたソプラノサックスに変わりました。しかし、ソプラノサックス自体は人前では3〜4回ほどしか演奏しておらず、吹いていた期間も合わせて1年弱ほどしかありませんでした。

周りから寄せられる経験者だという期待や自身のプライドからそんなことを言えるはずもなく、下手って思われたらどうしようという不安も大きかったです。

しかし、自分の音を届けたい、という思いで一心に練習を重ね、いつの間にか私がいると心強いと言われる程、部内では欠かせないメロディー担当になっていました。





そして迎えた今年度。

自分の憧れであり、遠い存在だと思っていた幹部になっていました。

吹奏楽部長という役職に任命されました。

その時に思ったのは、「吹奏楽部の幹部が私しかいなかったから部長になったのではなく、私だったから吹奏楽部長になったのだ」と思ってもらえるような人間になろうということです。

同期がいないから、経験者だから、最高学年だから、数少ない吹奏楽部員だから。

そういった肩書ではなく、私だから必要とされる存在になりたいという思いで活動しようと心に決めました。





私はチームを引っ張るようなリーダーシップや指導力を持ち合わせているわけではありません。しかし、誰よりも部活に、そして後輩に向き合って悔いのない1年を過ごしたい、所属する部員全員がこの部活にいてよかったと思えるような部活にしたいと思いました。

それが達成できたのかは未だに分かりませんが、私の存在が少しでも力になっていれば幸いです。





この4年間、決して楽しいことばかりではなく、辛くて逃げ出そうとしたときも、悲しくて涙したときもたくさんありました。それでも周りを見れば一緒に頑張る仲間や自分を支えてくれる仲間がいました。そんな方々と出会えた応援団での日々は私にとって宝物です。今まで本当にありがとうございました。

最後に4年間の団員生活において特にお世話になった方々への感謝の気持ちを綴ってこのブログを締めたいと思います。


今までお世話になった先輩方へ

今まで本当にありがとうございました。

低学年の頃は、楽器自体は経験者であったものの、応援団や活動について知識も何もない私に優しく教えてくださりありがとうございました。

最初は先輩方と一緒に活動できて楽しいという思いが強かったのですが、学年が上がるごとに、先輩方の偉大さを身に染みて感じ、自分も先輩としてこの団体に還元していかなければいけないなと思うようになりました。

先輩方にはまだまだ及びませんが、荒鷲の集いでは成長した姿を見せられるよう頑張ります。





同期のみんなへ

この4年間本当にありがとう。唯一の吹奏楽部員でチアのみんなと仲良くできるかなと不安がいっぱいだった1年生の頃が懐かしいです。

部活が違うため一緒に過ごした時間は短かったものの、準幹部として一緒に応援団の仕事を行った日々も、一緒に演技できた数々の応援やステージも、そして昨年の荒鷲の集いの後にラスト1年間頑張ろうねと言ってもらえたことも全て私にとっての思い出です。

みんなと同期でよかったと心の底から思います。本当にありがとう。

荒鷲の集いはみんなと演技できる最後のステージになるけど、最後の最後までよろしくね。





吹奏楽部の後輩達へ

みんなは応援団の中で一番長く時間を過ごした仲間です。

雨の中や極寒の地で行った応援も、疲れ果てても一緒に頑張ろうと声を掛け合った練習も全てみんながいてくれたから乗り越えられました。同期がいなくて寂しかったラスト1年、こんなにも楽しくて笑顔が溢れる日々を過ごせたのもみんながいてくれたからです。適当な発言や突っ走り気味な行動をする私は、後輩にとって理想の部長・先輩だったとは胸を張って言えませんが、あなた達は私にとって自慢の後輩です。

荒鷲の集いは一緒に出られる最後のステージになるので、私は寂しい気持ちもいっぱいですが、最高のステージだったと笑顔で終われるよう残りの期間も頑張ろうね。

今まで本当に本当にありがとう。これからもずっと応援してるよ。





12月に行われる荒鷲の集いを以て第63代応援団としての活動に幕を閉じます。

4年間の思い出を胸に、今まで支えてくださった皆さまへの感謝を伝えられるような演技をお届けしますので、最後までどうぞよろしくお願い致します。


最後までお読みいただきありがとうございました。


吹奏楽部4年 依田麻里乃