青春、と呼ぶにふさわしいかけがえのない4年間を過ごさせていただきました。




私が応援団に入ろうと思ったきっかけをまず初めに話したいと思います。

大学で部活を始めるなんて、受験が終わった頃には思ってもいませんでした。幼い頃に少しだけ習っていたチアダンスへの想いが捨てきれず、チアリーディングをしてみたいと思っていたのは事実ですが、努力ができない性格で打ち込むことに向いていない私は母からも大学で部活をするのは無理だと思うよ、と言われていました。そんな私がなぜEAGLESに入ったのか。それは、先輩方の演技に魅了されてしまったからです。あの時のことは、いまでも思い出せるほど衝撃的で、高揚感、憧れ、さまざまな感情が入り混じり、私もこの中に入りたいと思わざるを得ませんでした。応援団は厳しいという認識はもちろんありました。それでも、学生最後くらいは努力をした、何かに夢中になって打ち込んだといえるものを手に入れたいと思いました。思い描いていた大学生活とはかけ離れていましたが、辞めたいと思ったことは一度もなく、ただがむしゃらに応援団の一員として、胸を張って輝くチアリーダーになりたい、その一心で続けてきました。




それなりの苦悩はあったのかもしれません。
〝トップ〟というポジションは、チアリーディングの中でも花形のポジションです。このポジションを4年間担うことができたことにとても感謝しています。花形で、顔でもあるトップ。技出しができなければ成り立たない。この事実に何度も苦しめられ、泣いたこともありました。

1年生、初めての大会でCチームに入った時。私にはフリップとヒルツイというふたつの技が課せられました。私は努力が苦手で、することができない人間に等しいです。小・中・高と、それなりの実力でそれなりにできていればいい、と思って生きていました。努力ができることは才能で私にはその才能はないんだと。そんな気持ちでは決して前には進めないのがチアリーディングでした。自分の力不足はチームに影響する。生半可な気持ちではダメだと自分を奮い立たせ、何度もトランポリンに通いました。大好きなCチームの先輩方に見守られて初めてフリップが回れた時のことは今でも鮮明に思い出せます。自分の頑張りが周りの人に伝わって、一緒に喜んでくれて、こんなに素敵なスポーツ・団体はないと感じた瞬間でした。




そして、同時にできるようにならない技もあるという現実を突きつけられました。私はヒルツイの見切りを通過することができず、初めて悔しくて泣きました。その悔しさをバネに、3年生の大会でヒルツイを回るという決意も儚く、叶えられずに4年生を迎えました。先輩方に囲まれている間に、もっと成長しておけばよかったと何度も後悔しました。しかし、私の周りにはいつの間にか頼もしくなった後輩、何があっても恐れず守ってくれて、幾度となく褒めて背中を押してくれた同期がいました。何度も練習に付き合ってくれてありがとう。みんなのおかげで、私はまた一つ夢を叶えることができました。




去年、今年の大会練を通して私はあることをずっと考えています。それはポジションのことで、【ミドルとして役立つトップ】です。トップの中でも、3層の一番上のハイトップに特化した者と真ん中のミドルに特化した者に分かれると思います。去年の大会、3年生で初めてミドルというポジションを担うことになりました。初めてのことに慣れないながらも成長していく感覚が楽しかったのを覚えています。しかし、必然的にハイトップを担うことが少なくなりました。初めに考えた構成で私はハイトップとして入っておらず、勝手ながら必要とされてない、と感じていました。しかし、当時Bチームのキャプテンであるすみれが私に機会をくれました。これがハイトップとしての、最初で最後の挑戦となりました。あの時、すみれがりんかにハイやって欲しいと言ってくれたことが私の中でずっと心に残っていて、感謝してもしきれません。JDIでハーフをやり遂げることがキャプテンとして全力投球してくれたすみれへの恩返しでした。コロナの影響で、チームの半分以上が十分にチア経験を積めずにいましたが、チーム内で技完成した時のなんとも言えない感動がずっと忘れられません。すみれ、本当にありがとう。




そして、4年生。念願のAチームに入ることができました。今回の構成ではハイトップとしての役目はありませんでした。しかし、ハイとして構成に入らなくても、ミドルができるトップがいなければ成り立たない技があり、チームにとって【ミドルとして役立つトップ】は圧倒的な力になるということを体現するべく、自分の役目に奮闘しました。

さて、ここまで読んで不思議に思う現役メンバーがいると思います。私は上記の文章を引退ブログ投稿の3週間ほど前に書きました。この内容で締めるつもりでした。しかし、約1週間前になって私にハイトップの挑戦が投げかけられました。どんな経緯でも、完成させなければいけない、私がチームのためにできることを最大限に発揮させなければいけない。私が1年生の頃からずっと憧れていた、Aチームの構成案を見て、一生することはないだろうと2ヶ月前の自分に言い聞かせて納得させた、223のハイトップ。




チームにできることを最大限に発揮する。どんな状況下においても、私がすることはただ一つ、自分の役目を全うすることです。私たちが完成させる2分30秒の演技には、目には見えなくても、今まで積み上げてきた16人みんなの想いが詰まっています。この想いを胸に、4年間の集大成を青マットで実現します。

長くなってしまいましたが、この4年間で得たものは想像できないほど大きなものでした。私は4年前の自分に胸を張って、応援団に入るという選択をして良かったと言えます。自分ができる最大限のことを発揮する、というのは引退しても変わりません。人と人との繋がりを大切に、この気持ちを忘れずこれからも歩み続けたいと思います。

最後にお世話になった方々へメッセージを残したいと思います。

先輩方へ
私に応援団の魅力、チアリーディングという競技の素晴らしさを教えてくださり、ありがとうございました。先輩方のつくるこの団体が大好きで、背中を追うばかりでしたが、少しでも近づけていたら嬉しいです。先輩方がイベントで来てくださるたびに温かい気持ちになりました。永遠に憧れです🫶🏻

後輩へ
4年生の中で、みんなと一番過ごした時間が長かったのは私だと思います。同期が就活でいない中、一人でいる私に構ってくれる後輩は可愛くて仕方なかったです。いい意味で距離感が近く、話しやすく、頼もしい。コロナ禍で思うようにチアができなくてもどかしさを感じたり、不服に思うことも多くあったと思います。そんな気持ちに負けず闘志を燃やして、どんどん成長していく姿を一番近くで見ることができました。基礎練通して春構成、大会、夏構成とたくさん一緒に組んでくれてありがとう。みんなとの色濃い思い出は私だけの特権で永遠の宝物です🌈





これから成長していくトップちゃんへ
できる、できないがはっきりするポジションだからこそ、辛いこと嬉しいことが多くて、心が疲れちゃうこともあると思います。自分の力不足だと責めてしまうこともあると思います。それでも挑戦する機会を貪欲に掴んで行ってください。培ってきたものは裏切らないから、自分はできないと諦めないで、一番輝く姿を想像して一直線に頑張ってください。ぶつかってどうしようもなくなった時は先輩を頼ってください。みんなの可能性は無限大だよ♾

同期へ
4年間ありがとう。大好きです。
一人一人が違う色をもち、それぞれが自分に真っ直ぐに、見栄を張らず部活に向かう姿勢を尊敬しています。あぁ、ほんとに大好きだなぁって思います。みんなが同期でよかった。就活でみんながいない時はかなり寂しかったです、もう戻ってきてくれないかと思った😾これからも喜怒哀楽を美味しいご飯と一緒に共有しようね。





たくさんの支えがあって、私は4年間立ち止まることなく続けることができました。本当にありがとうございました。

引退まで残り少しとなりますが、最後までよろしくお願いいたします。

チアリーディング部4年 丸山倫加