私は、入部してすぐに4年計画の目標を立てました。
それは、
一番成長したプレーヤーになること。
私は不器用な人間です。
何をするにも覚えが悪く、センスというものがありません。
チアリーディングにおいても同じで、
ダンスの覚えも技の習得も遅く、同期内でおそらく一番下手でした。
だからこそ、引退する頃には
「一番成長したプレーヤーになってやる」
と1年生なりに決意しました。
そもそも高校まで吹奏楽一筋で、ダンスすらまともに踊れない私が、なぜ応援団チアリーディング部に入部したか。
それは、小中高と所属していた吹奏楽部の活動を通して、スポーツの応援活動に一番の魅力を感じていたからです。
そして、常に忙しく活動していることを好む私は、週7日活動するチアリーディング部を選びました。
それでは、具体的に何をもって「一番成長したプレーヤー」を証明したかったかというと、
・応援歌のミスに選ばれること
・チアの大会でAチームに入って活躍すること
結論から言うと、1つ目しか達成できませんでした。
自分に負けました。とても悔しいです。
チアリーディング部生活では、人より上手くなるためにはどうすればいいのか常に考えました。
就寝前に4分30秒のGReeeenのキセキをかけながら、ひたすら体幹をいじめる(鍛える)トレーニングをすること。
ホームセンターでパズルマットを購入して、家でジャンプの練習をしたり、ビデオで自分自身を録画しながら公園でバトンやダンスの特訓をすること。
パソコンの大画面に上手な同期や先輩の動画を映し出して、自分の動きと比較すること。
東京体育館のジムで、ゴリゴリの男の人たちの隣で、肩と脚の筋肉を中心に鍛えること。
自分なりに考えた自主練を、部活外の時間を利用して継続していました。
スタート地点が後ろならば、周りに追いつくようにひたすら練習すればいいのだと思っていました。
それでも、上手な同期を追い越すことはできませんでした。
3年の夏、大会選抜でAチームのメンバーの名前が呼ばれ、自分の名前が無かった時、私は力が入らない感覚、報われない気持ちになりました。
涙すら出ない。
私は辺りが暗くなった頃、真田堀の土手の上から、遠くを走る電車の明かりをただただ見つめていました。
頑張ってもダメならば、いっそ頑張らないほうがいいのか。
そのような疑問すら抱いてしまいました。
しかし、この考えは大きな間違いでした。
しつこいくらいにビデオ研究をして自分の問題点を見つけようとする同期。
向上心を持って先輩とスタンツを組んでもらっている後輩。
言い訳をせずに「練習不足だった」と結果を受け入れ、前に進み続ける体育会の仲間。
自分に対する甘さを思い知らされたのです。
後輩のみんなや、これから部員になるみんなには、どうにか、前に進み続けて欲しいです。
人数が60名を上回った今のEAGLESでは、どうしても一人一人が平等に上手くなれる環境があるかというと、違うと思います。
だからこそ、自分の力で、時には周りを頼ってもいいから上を目指して欲しいです。絶対に諦めないで進み続けて欲しいです。
一方で、3~4年のときは、自分がやりがいを感じ、最も熱中したことがあります。
3年生の頃、応援係として年間44回、全20チームの応援を計画し、ゆうきと協力して上智体育会の応援を統括したこと。
県をまたいで応援場所を下見したり、「応援ありがとう」と選手やマネージャーさんに感謝の言葉を貰ったことは今でも鮮明に残る大切な思い出です。
そして4年生で、広報部長として上智大学応援団、体育会の認知度を上げる為に、応援告知や受験生への応援をしたり、日々の活動をタイムリーに更新し続けたこと。
就職活動や課題を後回しにしてしまうほど楽しく魅力的な仕事でした。
少しでも、選手の力になる応援が出来たなら、上智大学の体育会や応援団の活動を知ってもらえたなら、幸いです。
振り返ると、この4年間は周りの人に支えられっぱなしでした。
「野球応援が長引いたので出勤が遅れます」という連絡にも寛容に対応してくれた、バイト先の店長や社員さん。
「水野がチア始めたってよ笑」って最初はばかにしてきたけど、なんだかんだで応援してくれた、中高の友達。
「日ノ本一(ひのもといち)の応援係」と呼んで下さった体育会OBの先輩。
応援団を応援してくださり、ありがとうございました。
遊ぶ時は毎回遅刻早退でも受け入れてくれた国際教養学部のみんな。
引退したら4年目にして初めてフル参加で旅行するの楽しみや。
いつもエネルギーをくれ、多くの感動を共有してきた体育会の仲間。
みんなが頑張っているから私も頑張らなくては、と思えました。
協力的で、一生懸命で、いつも助けてくれた後輩のみんな、
たくさん仕事をお願いしてしまったけど、頼んだ以上のものを作ってくれて毎回感動しています。
どんな時も目指すべき姿として背中で語って下さった先輩方。
覚えの悪い私をたくさん面倒を見てくださり、ありがとうございました。
いつでも助け合ってきた同期。楽観的で時々不安になるときもあるけど、大切なところでビシッと決められるみんなのことを私は尊敬しています。ほんとに。
そして、ほぼ家にいない私のことを一番に応援してくれた家族。
どんなときも、帰りが深夜でも夕飯を用意してくれてありがとう。美味しかった。
人を応援する以上に、人に応援されてきた4年間でした。どうかこの感謝が届いていて欲しいです。
ありがとうございました。
実は引退まであと14日あります。
逆に言うと、私が最も好きな応援生活があと2週間で終わってしまいます。
悔いの残らないよう、毎日全力で練習します。
2週間後には、10年間の部活動生活を締めくくる最後の大会が名古屋で行われます。
いままでお世話になった方々の顔を思い出して、史上最強なJVチームで気合いをいれて演技しますので良い報告待ってて下さい。
チアリーディング部4年 水野真里江