超入門編などと名目だけテーマで続けていましたが、結局マニアックな世界に
どんどんのめり込んでしまう私。 潔く看板下ろし、自然体で行きます。 つまり、
新OS搭載後は再び超マニアック路線に戻ります。
1960年代、フレンチポップスと並び、実はイタリアンポップスも日本で随分と
親しまれていました。 先ずは、多くの人が「ああ、これかあ!」と懐かしむ曲を♪
代表選手は何と言ってもこの人!
Gigliola Cinquettiの”Non ho l'eta”(邦題:夢見る想い)
東京オリンピック開催の1964年作! これは伊東ゆかりとかがカバーしてたかな?
更に69年には・・・
”La Pioggia"(邦題:雨) これもヒットしましたね♪ ラジオの電リク(電話で曲を
リクエストしてたんですよ〜)なんかでヘビーローテーションでした。
もう一曲、60年代お馴染みのナンバーと言うと・・・
Minaの"Un Buco Nella Sabbia"(邦題:砂に消えた涙)
こちらの方は、弘田三枝子やらザ・ピーナッツがカバーしていましたが、この人が
唄ってる映像も発見! やはり何を歌っても美味いですね♪♪♪
・・・と、以前はここに映像を貼ってたんやが、著作権の問題あって削除されてまうんで、
YouTubeで検索して見て下さいねえ♫
→矢沢永吉:「砂に消えた涙」アカペラ・ライブ映像
(2024年2月2月 修正)
さて、では本題に。 今日のテーマは相当手強いですぞ!
イタリアのプログレ! えっ?プログレって先ず大英帝国とか、ピコピコ
サウンドのドイツってイメージ。 カンツオーネの国に?と思われるでしょうが、
70年代のプログレ名盤を並べると、大英帝国に負けない位の数のアルバムが上位を
席巻。 そして、それらの多くのバンドが新鋭バンドのリスペクトを受け、今尚
現役で活躍しているところがまた凄いところです!
一つ一つ紹介してると7月の投稿がこれ一つになる恐れあります。 代表作をずらり
並べてみましょう!
超絶テクニックの技巧派職人集団Arti+Mestieriのデビュー作 "Tilt" 74年作。
バンド名はイタリア語で職人と芸術家! 正にそのまんま!
ひとグループ1作選出のつもりでしたが、余りに素晴らしいのでセカンドの方も♪
"Giro di valzer per domani"(邦題:明日へのワルツ)デビュー作に比べると
歌ものが増え、楽曲も短編集になりましたが、アルバム一枚一気に聴かせるだけの
魅力に溢れた秀作です♪ 75年作。
そして、超絶テク軍団と言えばもこの人達も!
ギターを排除し、民族音楽、ジャズが持つダイナミズムと巧みに融合させた驚愕の
意欲作! Areaの"1978" プログレの名盤というより音楽ファン必聴の一枚!
出会い頭のヨーデル調ボイスに脳内やられます! 文字通り78年作。
技巧派代表として、"Tilt"のオープニングチューンを行ってみましょう!
優美ながら陰鬱に流れるメロトロン、躍動するバイオリン、手数の多いドラムス!
巧いですね♪
確かな演奏力に加え、独創性、芸術性が突出してるのがこのバンド♪
Opus Avantra衝撃のデビュー作 "Introspezione" こういうの好きですねえ♪ ダークな映画を見ているような世界。 紅一点ドネラの美しくも迫り来る恐怖の
ような緊張感あるボイスに空気も震えます。 決して夜1人で聴かないで下さい!
因みに、彼らのセカンドも本当に素晴らしいですよ♪
そのオーパス・アバントラと双璧の芸術性を持ち、良く比較されるのがこのバンド。
Osanna!の "Palepoli" これは実際映画のサントラに使用された曲もあります。
オーパスがサックスならこっちはフルート! 幻想都市を音世界で描いたという
芸術作品。 数あるプログレの名作の中でも独創性が群を抜いています。
さて、ここまでが演奏力、芸術性重視の代表的技巧派バンド。 やはり、70年前後の
大ムーブメント、マイルスの「ビッチェス・ブルー」以降のジョン・マクローリン、
或いは、大英帝国のソフトマシーンやジェントル・ジャイアントなんかの影響を
随所に窺がわせつつも流石の芸術大国! オリジナリティ溢れる表現力、構成美で
正にプログレしてますね♪
そして、イタリアのプログレ音楽と言うと、もう一つの大きな潮流があります。
リリシズム!叙情性! 優美でロマン溢れるメロディー、詩(うた)の世界!
それは初期キング・クリムゾン、ピンク・フロイド、ジェネシスが追い求めたもの。
正しく彼らのフォロワーと言って良いのでしょう。
その代表選手は何と言っても・・・
Premiata Forneria Marconi !!! ま、P.F.Mって呼んでますが、
その73年の全世界デビュー作"Photos of Ghosts" (邦題:幻の映像)は瞬く間に大ヒットを記録!
このアルバム、実は彼らの前身バンド時代を含め、4枚目のオリジナルアルバム。
70年代前半はまだイタリア国内で活動していましたが、キング・クリムゾンの
グレッグ・レイクに見出されると、そのキング・クリムゾンの楽曲の詩を書いていた
ピート・シンフィールドが彼らの楽曲に英詞を提供し、大英帝国発世界デビュー!
初めて聴いた時、このオープニングチューンの美しさには息を飲みました。
当時、このイントロを完全制覇しましたが・・・どうやって弾いてたか覚えてない!
全プログレ名曲選のTop 5には文句なしでランクインするでしょうね♪
次は・・・はい出ました! これでもロックアルバムです。 その昔、レコード屋の親父にこれ薦められた時、試聴でイントロ聴いて「ワシ、くらっしっく好かんので」と言った次の瞬間、後ろから頭どつかれたような衝撃が!
クラッシックとロックの核融合!New Trollsの歴史的デビュー作にして最高傑作!
"Concerto Grosso Per I" オーケストラとの共演と言えば、かつて深柴も
挑戦していましたが、あんな余興レベルの商業的イベントではなく、ロック職人が
イタリアならではの伝統的バロック音楽との融合に真摯に向き合った作品です。
これは71年作ですが、73年のPFMの世界的成功があって、その後にイタリアで
活動していたバンドが続々と世界に紹介されるようになったように記憶します。
割と最近の映像ですね。 この人達もメンバーはかなり代わっているのでしょうが、バリバリの現役でこの曲まだやってます♪
その昔はギターがもろジミヘンはいっててそれがカッコ良かったですが、流石に
円熟しましたな。 最早イタリアプログレ界のクラッシックと化した訳です。
70年代のイタリアは、この後も個性的なバンドが百花繚乱の如く登場!
イタリアのELPと評されたLe Ormeの最高傑作"Felona E Sorona" 73年作。
ELPほど迫り来るような緊張感はなく、たおやかで何処となく牧歌的。 しかし、
詩の深さ、流れるような構成美など、これも正にイタリアならでは!
このバンド好きですねえ♪ Banco Del Mutuo Soccorso !!! 略して、通称
バンコ! オペラを歌ってるようなボーカルが時に仰々しくも思えますが、やっぱり
面白いですね、これは! 納豆スパゲティのような、食ってみたら結構いけるかも!
みたいな味わいがある作品。
これはプログレ野郎には隠れ名盤的作品。 Il Voloの"Essere O Non Essere?"
「生きるべきか死ぬべきか?」 75年作。
これは泣き節満載のそれはそれは美しい音楽ですよ♪ Locanda Dele Fateの
"Force Le Lucciole" その昔、思わずジャケ買い! そのイメージ通り、妖精が
現れてその美しさに恍惚となってしまいそうなロマン溢れる作品。 77年作。
まだまだあります! が、ご興味ある方は、この先私のバイブルサイトへどうぞ!
➡︎
これまで何度かリンクさせて頂いてますが、発見だらけで本当に凄いサイトです。
PFM辺りからじっくり聴いて、プログレ・イタリアーノの個性豊かな味わい深さ、
正真正銘の美メロ、超絶演奏テクを楽しんでみては如何でしょうか?