昨日は七夕さまだった。



出先のイベントで、

「願い事を短冊に書きませんか?」


と言われた。







短冊とペンを受け取って
しばし固まった。





書きたいことが思い浮かばない。







この10年間の願いは
たった一つだった。





“子供が授かりますように”





それだけだ。









満月や新月の夜は
空を見上げて願った。







神社に行けば
絵馬を書き、御守りを買い
必死で願った。






七夕だって
短冊に書いたり、

書けないときは
空を見上げて祈った。





この10年、その繰り返し。






でも・・・


私の願いは
叶うことはなかった。






そして今年の七夕。





短冊を前に私は無になった。





もう願おうとは思わない。




だけどそんな自分が
可哀想とも思わない。





プラスでもマイナスでもない。





不思議な感覚だった。






そしてそっと短冊に書いた。





“みんなの願いが叶いますように”





と。