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【今日の、1冊】



信じることから出発する創価学会、資本主義体制を疑い、変革を望む日本共産党。対立関係にあった幼者が手を結んだ「創共協定」は一九七五年の公表時、日本中に衝撃を与えた。この協定は発表直後から死文化の道をたどったが、その裏ではどんな思惑と策謀が渦巻いていたか。池田大作と宮本顕治に焦点を当てながら、「創共協定」誕生と破綻の舞台裏をさぐる。






第1章 

池田大作と宮本顕治の「人生対談」


宮本の街頭演説を聴いていた池田/二人がルビコンを渡った瞬間

池田のレニングラード訪問/「原点としての中道」/二人の組織論

組織が人間をつくる/芥川龍之介を論じた「『敗北』の文学」

『万葉集』への共感/「母を悲しませるな」/母の苦しみをなくした社会




第2章 

創価学会の言論弾圧


菅義偉の「学会批判選挙」/内藤国夫が指摘した「創価学会の悪癖」

『創価学会を斬る』から本格化した言論弾圧/「絶対に事実無根で押し通せ」

独裁者を欲する人たち/池田の逆鱗に触れた竹入義勝の「秘話」

田中角栄の交渉力/藤原弘達が半世紀前に予告していた自公連立

「必ず先生の仇をうちます」/創価学会の学生たちに囲まれ/批判する者はすべて「仏敵」

警告を発していた城山三郎/宮本顕治の独善性




第3章 

池田大作をめぐるスキャンダル史


公明党の頭越しに結んだ創共協定/『月刊ペン』に売り込まれたスキャンダル

告訴人になることを拒んだ池田/池田大作と松島姉妹/学会員家族の災い

「亭主より池田先生が大切」/いやらしいでなく、うらやましい

杉田かおるが語った「メロンのお下げ渡し」/藤原行正による宣戦布告

「『月刊ペン』事件」前代未聞の裏工作/「反共のとりで」としての創価学会

山崎正友の造反/差し戻し審で池田が出廷/朝堂院大覚が語るルノワール事件

原田派と“いわゆる池田派”/藤原行正夫人の証言/学会を敵に回したくないメディア




第4章 

宮本百合子と宮本顕治


宮本百合子と湯浅芳子の同性愛/「泥棒猫出て行きやがれ」

百合子の反俗精神/十二年にわたって交わされた手紙/竹中労の皮肉

松本善明といわさきちひろ



第5章 

宮本顕治宅盗聴事件


野中広務vs神崎武法/“天下盗り”という池田ファンタジー

神崎のエッチ事件/共産党への逆恨み/「池田大作ミイラ化計画」





第6章 

「創共協定」の経緯とその後


驚天動地の出来事/「一〇年間、共産党を黙らせるんだ」/松本清張宅で準備会談

堤清二の証言/「攻撃し合うことも自制したい」/百八十度引っくり返した「秋谷見解」

当初から「死文化」の危機/共闘を否定し、「秋谷見解」を追認

公安も本腰入れて学会をマーク




第7章 

「だました池田」と「だまされた宮本」


信じてはいけない池田を信じた宮本/伊丹万作の遺言/「だまされたものの罪」

敗北を認めない文学/「お母ちゃん」がつくウソは許される



池田 大作

(いけだ だいさく、1928年昭和3年〉1月2日 - 2023年令和5年〉11月15日)は、日本宗教家作家創価学会名誉会長。





宮本 顕治

(みやもと けんじ、1908年〈明治41年〉10月17日 - 2007年〈平成19年〉7月18日)は、日本の政治家・共産主義者・文芸評論家。通称ミヤケン。






佐高信[サタカマコト] 

1945年山形県生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。評論家。著書に「自民党と創価学会」「自民党という病」「安倍「壊憲」を撃つ」など。