完全燃焼した者、最後まで己の美学を貫いた者、ケガに泣かされ続けた者、海外に活路を見出した者……どんな名選手にもやがて終わりの時が訪れる。長嶋、王、江川、掛布、原、落合、古田、桑田、清原など、球界を華やかに彩った24人の「最後の1年」をプレイバック。全盛期の活躍に比べて、意外と知られていない最晩年の雄姿に迫る。有終の美を飾るか、それとも静かに去り行くか。その引き際に熱いドラマが宿る、男たちの挽歌。
1. ラストイヤーも30本塁打――
王貞治(1980年・読売ジャイアンツ)
2. オレ流のまま淡々と――
落合博満(1998年・日本ハムファイターズ)
3. 未完のジュニア、9年間の狂騒――
長嶋一茂(1996年・読売ジャイアンツ)
4. 平成初のプレイングマネージャー――
古田敦也(2007年・東京ヤクルトスワローズ)
5. 流浪の金太郎――
水野雄仁(1998年・MLBキャンプ)
6. 夢の続き――
原辰徳(1995年・読売ジャイアンツ)
7. 西武黄金期を支えた男の完全燃焼――
石毛宏典(1996年・福岡ダイエーホークス)
8. 絶好調男、奇跡の花道――
中畑清(1989年・読売ジャイアンツ)
9. ミスタータイガースの意地と美学――
掛布雅之(1988年・阪神タイガース)
10. 昭和の怪物の電撃引退――
江川卓(1987年・読売ジャイアンツ)
11. 4番打者のままで――
田淵幸一(1984年・西武ライオンズ)
12. 41歳のとんぼ――
清原和博(2008年・オリックスバファローズ)
13. 海を渡った求道者――
桑田真澄(2008年・ピッツバーグパイレーツ)
14. エースの美学――
村田兆治(1990年・ロッテオリオンズ)
15. 20年目の2000安打――
駒田徳広(2000年・横浜ベイスターズ)
16. トレード拒否して即引退――
定岡正二(1985年・読売ジャイアンツ)
17. 反骨の男の里帰り――
西本聖(1994年・読売ジャイアンツ)
18. 有終の美を飾ったミスター赤ヘル――
山本浩二(1986年・広島東洋カープ)
19. 西武黄金時代のエースは台湾で――
渡辺久信(2001年・嘉南勇士)
20. “神様”の悲しい結末――
ランディ・バース(1988年・阪神タイガース)
21. 最も愛された助っ人――
ウォーレン・クロマティ(1991年・カンザスシティロイヤルズ)
22. 「メジャーに一番近い男」の卒業――
秋山幸二(2002年・福岡ダイエーホークス)
23. 不惑の大砲のラストダンス――
門田博光(1992年・福岡ダイエーホークス)
24. さようならミスタープロ野球――
長嶋茂雄(1974年・読売ジャイアンツ)
中溝康隆
1979年埼玉県生まれ。大阪芸術大学映像学科卒。ライター兼デザイナー。
2010年より開設したブログ『プロ野球死亡遊戯』が人気を博し、プロ野球ファンのみならず、現役の選手間でも話題になる。『週刊ベースボールONLINE』『Number Web』などのコラム連載の執筆を手掛ける。
主な著書に『プロ野球死亡遊戯』(文春文庫)、『現役引退――プロ野球名選手「最後の1年」』(新潮新書)、『プロ野球 助っ人ベストヒット50 地上波テレビの野球中継で観ていた「愛しの外国人選手たち」 』(ベースボール・マガジン社)、『キヨハラに会いたくて 限りなく透明に近いライオンズブルー』(白夜書房)などがある。新刊は『起死回生:逆転プロ野球人生』(新潮新書)。