笹川美和さんのインストアライブのあと、エビカツバーガーをたべた。
 
 
今朝、ものすんごーくいい夢をみた。年に3,4度あるかないかってくらいの、いい後味だったな。

目がさめたあとの甘い疼痛としんみりした名残惜しさが、うまい割合でまぜこぜになった気持ちよさでさ、今日いちんち思い出しながらうきうきしておった。

夢の中のわたしは、どうやらずっと会いたくてしょうがなかった男のひとと、やっとこ会えたらしい。

わたしは何人かの仲間とどっかで共同生活を送っていて、そこへそのお兄ちゃんがやってきて、感動の再会にいたったようだ。仲間たちは気をきかせてよその部屋にひっこみ、わたしたちはじっくり話しこんだ。目の前にそのひとがいることが、夢の中のわたしはとってもうれしそうだった。

顔はおぼろげにしかおぼえていないけど、現実世界でわたしは彼に会ったことはない。まったく知らないあんちゃんだというのに、すんげー懐かしかった。「夢をみて」眠ってるわたしは、そのあんちゃんと夢のなかの自分を眺めながら、ぽわっとあったかい気持ちになっていた。

実際はまたもこたつで寝て起きて、しかも汗だくになって目がさめたのだけれど。


さっき仙台駅前のロフトのHMVで、笹川美和さんのミニライブがあった。「わーらいわらーえー、なきーわらーえー」のうたのひとだ。←というとみんな「ああ、あの」という。

ピアノの弾き語りと、さとうさんというひとのギターのみの、ごくごくシンプルな30分間のステージだった。いつもはたいていセットリストを書き留めてるのに、今日はすっかり忘れてしまったけれど、たぶん6曲演奏されたんじゃないかな。

そのギターとピアノと、笹川さんの喉というたったみっつの楽器から生み出された世界は、とても居心地がよかった。緑が深い神社みたいな、澄んだ空気の層がそこらへんを覆っている気がするほどに、ずっとそこにいて声と音を浴びていたかったよ。

あんな風に、生声だけであれだけ空気に色を差させる人もいないんじゃないかと思う。あんなだから、みっつの音で十分なんだろうなあ。余分な音で濁さずに、まっすぐ響いてくるんだろうな。

1曲歌い終わったごとに客席の左右に向かって軽く礼をする仕草に、人柄が出ていた気がする。

去年わたしが山梨にいたころ、とりこが笹川さんのアルバムを贈ってくれて、わたしはこのひとの音楽に触れることができた。しばらくエンドレスでかかってたなあ。

本でも歌でも映画でもさ、その時々必要なものがどこかしらから与えられる。「止めないで」という新曲を、「11月」に聴くことができたこと。そして今日、この曲の生演奏を全身で受けとめられたこと。

どちらも心から、喜ばしい出来事だった。どうもありがとう。

(本人にきちんとお礼を伝えたかったのに、ポストカードをもらうときですら、どもるわしどろもどろになるわでさんざんだった。ああいうとき緊張しない人間になってみたいもんだわ)

去年は山梨で、今年はこのなめくじの出る家で、さて来年はいったいどこでわたしはこのひとの音を浴びているんだろう。だれとごはんをたべて、どんな本を読んでいるのかな。

杜海掲示板