熱が下がらなくて、受診された方です。
最近では発熱があるとコロナを疑いますが、原因は意外にも、腎盂腎炎でした。
数日後、微熱は続いていたようですが、泌尿器の超音波検査の依頼がきました。
最初に膀胱を観察しましたが、膀胱壁は肥厚もなく奇麗でした。
また尿管も拡張もありませんでした。
回復されたかなと、右腎を観察すると腎盂の拡張が見られ、腫大がみられました。
左腎も腫大しており、右腎と同様、腎盂の拡張が観察され、尿管は途中までで消失して
ました。
本来ならば、右腎臓よりも左腎臓の方が少し大きいのですが、この方は右腎の方が大きく、
明らかに腫大してました。
ご本人は右側に少し痛みがあるが、もう大丈夫だろうと考えられていましたが、検査後に発熱してしまいました・・・。
検査中に、心を開いてくれたのか色々と話してくださり、子供の頃からトイレに行くのを我慢していたと話してくださいました。
それが習慣になり、今では一日に一回くらいしかトイレに行かなかったそうです。
また膀胱炎のような症状があったと・・・。
対策として、こまめにトイレに行く重要性を説明しました(笑)
また私自身も、トイレの我慢は禁物だと実感した症例でした。
今回の症例で少し疑問に思ったことがあります。
トイレを我慢していたならば、尿閉と同じ状態だと思うのですが、この方の場合は膀胱壁の肥
厚が見られなかったことです。
尿閉で尿管が開いて水腎症を繰り返す場合、膀胱壁が肥厚してひどいと肉柱が観察されるのですが・・・。
今後の課題ですね。
腎盂腎炎とは、細菌感染による腎盂、腎杯および腎実質に炎症が生じる病気です。